広島・アドゥワ9K 二刀流じゃ!二回猛攻呼んだ幸運内野安打&5年ぶり複数勝利

 2回広島2死二塁、内野安打を放つ広島・アドゥワ誠(撮影・山口登)
 阪神打線を相手に力投する先発の広島・アドゥワ誠(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神2-6広島」(10日、甲子園球場)

 高まりかけた敵地のボルテージを、最後は鎮めていく。アドゥワが5年ぶりの複数勝利となる2勝目を挙げた。二回には自身もこれまた5年ぶり安打で大量点に貢献。それでも「(野手の)おかげでスムーズに自分の投球ができるようになった」と感謝を口にした。

 初回は1死一、二塁で大山を見逃し三振。佐藤輝は144キロ直球で一ゴロに料理した。二回も無死一、二塁で木浪を二ゴロ併殺に封じるなど要所を締めた。自軍が得点した直後のイニングを無失点に封じたからこそ、流れを明け渡さなかった。5回2/3を2失点。前回に続き、チームの連敗を止めた。

 いつも登板後の自己評価は辛口な男。その理由には「自分に期待していない。本当に自分に自信がないので」と、あっけらかんと話す。自身に期待するから緊張するというのが持論。常に等身大だからこそ、独特の雰囲気に包まれる甲子園でも浮足立つことがない。

 この日も出塁させても決定打を許さない。「自分はそういうタイプ。打たれることは割り切ってその後をどうするかなので」。五回の三者連続などプロ入り最多の9奪三振。「たまたまです。そういう日もあっていいぐらいの感覚」と決して誇らず控えめに語った。

 ヒーローインタビューでは「きょうは高校の野球部の同級生も何人か来ていたので勝てて良かった」と少しだけ胸を張ったアドゥワ。これからも変わらず地に足を付け、白星を積み上げていく。

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