カープ中村奨成 OP戦初Hが適時打 右拳グイッ「ホッとした」も“拙守”反省「下手くそなのでしっかり練習」

 5回、左前タイムリーを放つ中村奨(撮影・市尻達拡)
 9回、上川畑の打球を捕球できず同点とされる
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 「オープン戦、日本ハム3-2広島」(25日、タピックスタジアム名護)

 広島の中村奨成外野手(24)が25日、沖縄キャンプ最後のオープン戦でアピールに成功した。五回に今季のオープン戦自身初安打となる適時打をマーク。今年から登録を捕手から外野手に変更して、勝負をかける若武者が生き残りへ結果を残した。一方で左翼守備では最終回に際どい飛球を捕球できず、サヨナラ負けにつながった。収穫と課題を胸に鍛錬を続ける。

 沸き立つ三塁ベンチへ右拳を突き出す。シーズン中さながらの気合のこもったガッツポーズに、この試合への思いがにじみ出た。実質、沖縄キャンプ最後のアピール機会で中村奨が適時打。これが今年のオープン戦自身初安打で、「やっと1本出てホッとした気持ちもあります。なかなか結果が出なかったので、悔しい思いもあった」と直近の歩みも振り返りながら、胸をなで下ろした。

 痛烈なライナー性の打球は遊撃手の頭上を越えた。1点を先制した直後の五回2死一、三塁。山本拓が投じた129キロのスライダーを捉え、左前への適時打とした。実戦では17日の練習試合・ロッテ戦以来の安打。「とにかく結果にこだわってやっていた。凡打の内容も質を上げられるようにやっていきたい」と前を見据えた。

 今の取り組みには手応えがある。ここまでのキャンプ休日は、ほぼ返上して練習に励んできた。直近の休日だった22日もマシンで打ち込みを敢行。信頼を寄せる広陵時代の後輩にビデオ通話で助言を仰ぎながら、打ち込んだ。「振れていたことは振れていたので、自分のスイングを信じてやっていました」。結果は伴っていなくても、軸を持って汗を流し、それがようやく結果につながった。

 一方で今季から本格的に挑戦する外野守備では手痛い“ミス”。左翼に就いていた1点リードの九回1死一、三塁で前方に来た飛球に滑り込むも、ボールはグラブからこぼれ落ち、同点になった。強風が吹いていたとはいえ、まずいプレーとなり「捕らなくてはいけない打球だったので、投手に申し訳ない。下手くそなので、しっかり練習して、ああいうミスがないようにしたい」と反省した。

 それでも最も重要な打撃面では存在感を発揮した。「まだまだ課題がたくさんある。打撃にしても守備にしても課題だらけ。また広島に帰ってからも実戦はあるので、しっかり自分の課題をつぶしていけるようにやっていきたい」と中村奨。キャンプが終わると野間や秋山ら、ファームで調整を積む実績組も1軍に合流することが見込まれる。ハイレベルな競争に参加し続けるべく、バットを振り込むことを止めない。

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