「広島優勝 心願成就」祈念し続けた新井監督 護摩行90分間 一瞬ふらつくほど願ったこと「優勝して日本一は当然」

 護摩行に臨み一心不乱に経を唱える新井監督(撮影・市尻達拡)
 護摩行を終え取材に応じる新井監督(撮影・市尻達拡)
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 広島・新井貴浩監督(46)が18日、和歌山県にある高野山清浄心院で恒例の護摩行を行った。現役時代の2004年から続けており、今年で21年連続となった。昨年同様「広島優勝 心願成就」という真言を唱え、主力に離脱者が相次いだ昨季を踏まえて「選手が大きなケガをしないように」と祈念した。

 高さ3メートル近い火柱が目の前で揺れる。火の粉が舞う。新井監督は何度もまばたきしながら約90分間、読経を繰り返した。顔は真っ赤に染まり、膨れる。「今年もキツかった。何回やっても苦しいけど、これをやらないと自分が逃げているみたいで嫌。キャンプに向けて気持ちが引き締まった」と節目の一日で心のスイッチを入れた。

 くべられた護摩木は1600本。池口恵観大僧正(87)は「気を入れて火を強くした。同じ火でも強くすると痛くなる。息ができなかったんじゃないか、というほど厳しい行でした」。その言葉通り、最後に指揮官が椅子から立つと、一瞬ふらつく場面もあった。

 それほど過酷な荒行と向き合う中、願ったのは6年ぶりの覇権奪回と選手たちが無事にシーズンを戦うこと。「優勝して日本一になるのは当然の目標。選手がなるべくケガをしないように。ケガは付き物なので、大きなケガではなく小さなケガになるように」と祈念した。

 昨季は終盤の勝負どころで西川、秋山、菊池、上本、野間が戦線離脱。「あれだけ主力選手に大量の離脱者が出たのは、自分の見積もりが甘かったということ。その反省を生かして起用していきたい」と今季を見据えた。

 護摩行の中盤には昨年同様「広島優勝 心願成就」の真言も唱えた。87歳で今なお護摩行を毎日続ける池口氏に「先生のお姿を見て、自分もまだまだやらないといけないなと思う。死ぬまで勉強、死ぬまで挑戦という気持ちでがんばっていきたい」と新井監督。燃えたぎる強い覚悟、熱い決意を胸に戦い抜く。

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