広島・中村奨成 もう逃げない 護摩行へ決意 会沢の男気に感謝「ついていきたい」

 広島の中村奨成捕手(24)が29日、母校・広陵での野球教室に参加し、来年1月に初参加する鹿児島・最福寺での護摩行への決意を語った。自分を変えるため、会沢に直訴して実現した荒行帯同。火柱の前で心を鍛えることで弱い自分に打ち勝ち、勝負の年となる7年目に臨む。

 終始笑顔だった野球教室とは対照的だった。初同行する護摩行について問われた中村奨は表情を引き締めた。これまでの弱い自分に打ち勝つために臨む荒行。はっきりとした言葉で決意表明した。

 「しんどいことから逃げてきたこともあるし、楽な方に行っていたこともある。もう逃げたくない。しんどいのは知っている。それでもアツさん(会沢)、堂林さんについていきたい」

 会沢に直接電話をして思いを伝えた。来年1月上旬に堂林と末包も含めた4人で火柱の前に座る。400度以上の炎の前で経を唱え続ける荒行は並大抵の覚悟では終えられないが、自らを変えるためにと腹をくくった。

 強い意志を感じて受諾した会沢は25日、「あいつに関してはいろんな思いがある。ひと言、言えるのは同じユニホームを着てるかわいい後輩。やっぱり何とかしてあげたい。周りが何と言おうと」と全力サポートを約束した。

 会沢の言葉を受け、中村奨は真っ先に感謝の言葉を口にした。

 「アツさん(会沢)からそういう言葉をもらえて一番は感謝したい。こんな僕でも面倒を見てくれて、護摩行に連れていってくれることを感謝したい」

 外野一本で勝負した今季は18試合で打率・150、0本塁打、0打点だった。西川が抜ける来季、外野争いはチーム屈指の激戦区だ。結果を出すことが会沢への最大の恩返し。心を鍛え、戦うための土台をつくる構えだ。

 今オフは母校でも自主トレに励む。全国制覇を目指して3年間、汗を流した場所は自身の原点だ。中井監督にも背中を押されて振るバットには例年以上に力がこもる。

 背番号96で再出発する来季。「とにかく1年でも長く野球をカープで続けたい」。中村奨が不退転の決意で臨む。

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