広島・戸根千明投手（３１）が１７日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、１００万増の１９００万円でサインした（金額は推定）。移籍１年目の今季は体調不良などで不完全燃焼に終わったが、来季は“左キラー”として貢献することを誓った。

　ハキハキとした口調で、率直な思いを述べた。「１年間、思うように働けなかった。すごく悔いが残っている」。今季は２４試合の登板にとどまり１勝０敗、５ホールドで防御率４・６４。へんとう炎や内科疾患などで、３度の抹消を経験した。「プロ野球選手である以上もう一度、１年間戦う体を作らないといけない」。今オフは原点に立ち戻る。

　現役ドラフトで昨オフに加入。阪神・大竹、中日・細川ら同じ境遇から新天地で花開いた２人に刺激を受けた。左打者を封じることが使命。「もう一つ、花を咲かせるじゃないけど『戸根が出てきたら嫌やな』というイメージを植え付けられれば」。移籍２年目の来季こそフル回転で己の存在価値を高める。