広島・西川FA宣言 地元オリックス移籍有力 「僕の野球が通用するのか興味があった」
広島・西川龍馬外野手(28)は14日、マツダスタジアム内の球団事務所を訪れ、国内FA権を行使する申請手続きを済ませた。表明会見では「パ・リーグでやってみたい」とパ移籍を熱望。すでにオリックスとソフトバンクが獲得に向けた調査へ乗り出していたが、ここに来て西川の地元・大阪を本拠地とするオリックス移籍が有力となった。
新井監督の熱意にも、球団の好待遇にも西川の心が揺れることはなかった。
「挑戦したい思いがあって、思ってることを隠さず全部言った結果、こういう形になった。今はスッキリしてます」
先週には日南で秋季キャンプ中の新井監督を電撃訪問し、思いを伝えた。FA宣言期間最終日となったこの日、表明となった。
「セ・リーグに行くことはない。野球人生は短い。もう30歳近いので、行くならパ・リーグでやってみたい。パはメジャーっぽいというかパワー野球。真っすぐでどんどん勝負してくるイメージなので、僕の野球が通用するのか興味があった」
プロ8年目。通算打率・299を記録する安打製造機。天才とも称される抜群の打撃センスの持ち主にとって、力勝負のパ・リーグの舞台はあまりにも魅力的だった。
移籍先について「フラットに見ています。僕のプレースタイルとかいろいろ加味した中で、どこに入るのがベストかを考えて、決めたい」と話した。当初はソフトバンクとオリックスが獲得に乗り出すとみられていたが、ここに来てオリックスが有力となってきた。
オリックスはパ・リーグ3連覇中ながら、外野のレギュラーは中川圭一人の状況。昨オフにも日本ハムからFAとなった近藤の獲得に乗り出したがソフトバンクに敗れており、西川獲得で今度こそ外野手補強の思いは強い。
西川は大阪市港区出身。中学時代には京セラドーム近くにある大正リトルシニアに所属していた。以前には「いつかは地元でやってみたい」と話していたこともあり、入団へ支障はなさそうだ。
15日から約1週間、都内でドライブライン・ベースボールのセミナーに参加。その後はマツダスタジアムで自主トレを続ける予定で、交渉は代理人に任せるという。
「ゆっくり考えたいですけど、あまり長引かせたくもない」
8年間を過ごした広島に別れを告げ、新天地に向かう。