広島・ターリー CS視野に復帰 2軍で1カ月ぶり登板1回0封「2週間。もっと状態上げていける」

 「ウエスタン、広島東洋カープ1-0福岡ソフトバンクホークス」(27日、由宇球場)

 広島のニック・ターリー投手(34)が27日、ウエスタン・ソフトバンク戦(由宇)で実戦復帰した。七回から登板し打者3人に13球を投げ無安打1奪三振無失点で終えた。8月下旬に腰痛で出場選手登録を抹消され、リハビリなどに励んできた。29日からのウエスタン・阪神戦にも帯同する予定で、CSでの1軍復帰を目指す。

 力強い直球だ。その剛球に渡辺陸のバットは空を切った。七回2死二塁。空振り三振で復帰登板を締めたターリーは、大きく息を吐いてマウンドを降りる。復帰への第一歩を踏み出した13球だ。

 「最初は抜けそうな球があったけど、最後の真っすぐはとても良かった。ようやく戻って来られて良かった」

 1-0の七回で出番が来た。生海をチェンジアップで中飛。水谷も遅球で三ゴロだ。最後は、この日最速151キロの直球で力勝負。外角高めの1球は威力十分だった。

 1カ月ぶりの実戦。尻上がりに調子を上げた投球内容だった。高橋2軍投手コーチは「最後の2球は質が良かった。修正しながら三振が取れたことで次に進める」とにっこり。1軍登板時と同様にリードし緊張感ある中で登板できたこともプラス材料だった。

 8月21日に出場選手登録を抹消。当初は最短10日で復帰の可能性があったが、想定以上に時間を要した。「調子が上がってきたと思ったら下がる。その繰り返しだったんだ」

 勝利の方程式メンバーとして44試合に登板。7勝1敗、防御率1・74と安定感があった。腰を強くひねるフォームだけに再発は最も避けなければならない。一進一退の状態に焦る気持ちを抑え、確実に復帰階段を上った。

 今季は残り3試合。万全の状態で再昇格するため、レギュラーシーズン中の1軍復帰は見送られそうだ。今後は29日からのウエスタン・阪神戦(鳴尾浜)で登板する予定。制球力や指先の感覚をさらに取り戻し、CSからの復帰を見据えている。

 「チームの勝利に貢献するためにベストを尽くしたい。CSまで2週間の期間がある。その中でもっと状態を上げていけるのは確か。しっかりと準備したい」。ターリーは前を向き、思いを言葉に変えた。

 現在の1軍ブルペン陣は全員が右投手。左腕のターリーが加われば起用の幅は広がる。短期決戦のポストシーズン。救援陣強化がチームの戦力を押し上げる。

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