広島・新井監督「大山の素晴らしいプレーで勢いが途切れた」
「広島東洋カープ3-5阪神タイガース」(16日、マツダスタジアム)
広島は初回に西川の適時打で先制したものの、先発の九里が二回につかまり、木浪に同点打、近本に勝ち越し打などで4点を失った。
広島・新井貴浩監督は九里について「少し不運もあったけどね。粘って投げてくれたと思います」と責めることはなかった。
苦手の大竹から3得点はできた。
「対策的にはいいものが出たんじゃないかと。今までずっとやられていたので、打撃コーチもいろいろ考えてくれて、選手もそれを実行してくれた。いい当たりも多かったし、攻撃陣、良かったと思います」
今季初めて坂倉を一塁でスタメン起用。
「彼にはファーストのスタメンはあるよというのは、秋のキャンプから言っていたからね。ファーストのスタメンというのは頭に入れておくように、というのは。数字だけを気にしているわけじゃないけど、大竹は左の方が打っているのが顕著に表れている。そういう中でいろいろ考えていってもらった。もう残り試合少なくなっていく中で、全員でいくぞという形を見せないといけない。すべての可能性があるので、選手にも伝えていますし、準備してくれよと伝えているので。今日も惜しかった。本当に紙一重だったと思います」
前日には死球で途中交代した上本がスタメン。
「きょうも腫れもあるし、痛さもあるけど、彼がいきますと言ってくれたので、今日もいってもらいました」
ビハインドの展開にもかかわらず栗林、島内、矢崎と勝ちパターンの投手を投入した。
「そこはもう、いってもらうよと事前に言っていた。やっぱりどうしても追加点を与えたくない場面だったので、いってもらいました」
自力Vが消滅した。
「それは、あくまで数字上のことだけであって。まだ可能性はあるので、どうってことないです」
最後に自ら切り出した。
「大山がナイスプレーだったね。龍馬の当たり。最後もそうだし、龍馬の当たりも抜けたと思ったのがね。大山の素晴らしいプレーで勢いが途切れた。前回の甲子園のカードもそうだった。でも選手も全員、ピッチャーもそうだし、野手も気持ちが出ていたと思いますし。数字上は、そうかもしれないですけど、どうってことないです。どこが相手だろうが一戦一戦、全員野球で戦っていくという形です」
六回無死一、二塁で西川のライナーを素早い動きで併殺に仕留めた大山のプレーを敵ながら褒め讃えた。