広島・森は3連勝 自己最長6回1失点でチーム連敗止めた「四球がないのはいいこと」 験かつぎヒゲも順調

 力の込もった投球で6回1失点と好投した森(撮影・田中太一)
 2回、遊ゴロを放ち2点目を奪う(撮影・田中太一)
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 「広島東洋カープ4-2横浜DeNAベイスターズ」(2日、マツダスタジアム)

 広島が粘るDeNAを振り切って連敗を3で止めた。勝利の立役者は先発・森翔平投手(25)だ。自己最長の6回を投げ、8安打を浴びながらも1失点にまとめて4勝目。DeNA戦はプロ初登板で初勝利となった。これで自身は3連勝。チームは首位・阪神に1ゲーム差に迫った。

 未知なる領域に足を踏み入れても、森は強気に腕を振った。プロ入り初めて上がった六回のマウンド。2死二塁で大和に粘られたが、最後は12球目のチェンジアップで空振り三振に斬った。「絶対に根負けしないようにと思った。いい結果になって良かった」と1点のリードを守り切り、ベンチで新井監督とグータッチを交わした。

 強力DeNA打線とは初対戦。初回から無失点に封じるも、2点リードの四回は先頭からの4連打で1点を献上。それでも後続を料理して追加点は与えなかった。「何とか粘り強く、というのが自分の持ち味。そこはできているかなと思う」と冷静に振り返った。

 力強い直球に変化球を低めに集め、自己最長の6回を投げて無四球。「どんどんストライクでバッターと勝負していく。(相手の)ヒットは増えますが、四球がないのはいいこと」と攻める姿勢を貫くからこそ、最少失点で踏ん張れた。

 新井監督も「走者をたくさん出しながら、強力打線にしっかり向かって行っていましたよね。かわすのではなく、向かって行っていた。彼もどんどん成長してくれている」と、チームの連敗を3で止めた左腕に称賛を惜しまなかった。

 夏本番を迎え、うれしい知らせも届いた。母校・鳥取商が2年連続4度目の甲子園出場を果たし「すごいですよね。2年連続で勝つのは」と奮闘をたたえる。昨夏の出場時には、母校のチームカラーである緑を基調としたTシャツを60枚ほど差し入れ。今年もTシャツを贈る予定を立てており、「常々感じます」と後輩からの刺激も大きなエネルギーとなっている。

 これで7月9日・中日戦から自身3連勝。「負けるまで、とりあえず伸ばそうと思って」と、験かつぎで蓄え始めた口元のヒゲも順調に伸びてきた。「中継ぎと野手の方に助けてもらってばかりなので、何とか長いイニングを行きたいなと思っています」。イニングも白星もヒゲも、全てを伸ばしながら夏場の先発陣を支えていく。

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