新井カープ 吉兆のセ最速50勝一番乗り V確率85・7%!8連勝で球団通算4600勝&貯金12

 7回、デビッドソンが勝ち越し打を放ち、右手を挙げて歓喜する新井監督(左)と藤井ヘッドコーチ(撮影・田中太一)
 7回、勝ち越し二塁打を放ち、ベンチへ向かって両手を挙げるデビッドソン
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 「広島東洋カープ6-3東京ヤクルトスワローズ」(25日、マツダスタジアム)

 新井カープが逆転勝利を収め、4年ぶりとなる8連勝で貯金は今季最多を更新する「12」となった。セ・リーグ最速の50勝にも到達した。中盤まで先行される展開だったが、同点の七回にマット・デビッドソン内野手(32)が決勝の二塁打を放った。首位・阪神も勝ってゲーム差は0のままだが、球団通算4600勝目の勝利にもなり、勢いはまだまだ止まらない。

 逆転のカープがこの日も強さを発揮した。きっかけは2点を追う六回1死から坂倉の三塁へのセーフティーバントから。デビッドソンも安打で続き一、二塁から小園が右前適時打。切り札の代打・松山は倒れたが、この日はベンチスタートだった代打・野間が同点打を放った。

 さらに七回には、2死一、二塁からデビッドソンが石山から前進守備の中堅を越える二塁打で勝ち越した。

 「彼の得意球がスライダーだということは頭に入っていたので、ストライクゾーンに来るのを待っていた。最高の結果になった」

 ここまで打率2割前後と期待に応えられていない助っ人。23日・DeNA戦では好機に代打を送られたこともあった。

 「今のチーム状況、この雰囲気をつくっているのは新井監督。監督が選択したのであればそれに従うだけ」

 元メジャーのプライドなど一切見せない。そんな男だ。

 球宴休みには家族と宮島観光に出かけリフレッシュ。24日は息子の7歳の誕生日祝いに、マツダスタジアムでキャッチボールするなど特別な時間を楽しんだ。そのおかげか苦しんでいた打撃もここ6試合で4度のマルチ安打と調子を上げてきた。

 阪神も勝ったため首位浮上はならなかったが、セ・リーグ50勝一番乗り。過去7度のうち優勝を逃したのはたった1度だけと、V確率は85・7%。新井監督は「選手が頑張ってくれているので、一番乗りできたんじゃないですか。繰り返しになるけど、まだまだ自分たちは強くなれるし、若い選手もいいものを見せてくれている」と選手たちをたたえた。

 この勢いを作り出したのは間違いなく指揮官だ。西川が右脇腹の肉離れで離脱。菊池は腹斜筋の張りで欠場する中、この日もピーターズ対策に中村奨、末包の若手をスタメンに抜てきする大胆な采配に出た。劣勢とみるや、早い回から代打を惜しみなくつぎ込み、流れを呼び込んだ。

 この勝利で7月の月間勝ち越し以上が決まった。開幕から7月まですべてで月間5割以上をキープするのは、3連覇の18年以来のこと。新井カープの強さは本物だ。

 ◆新井カープ50勝一番乗り!V確率は85・7%!! 広島が球団史上8度目で2018年以来、5年ぶりのリーグ50勝一番乗り。過去7シーズン(75年、79~80年、96年、16~18年)のうち優勝を逃したのは96年の1度のみでV確率は85・7%。なお、この日で今季マツダスタジアムでのヤクルト戦7戦全勝となった。

 ◆球団通算4600勝 広島はこの日の勝利で球団通算4600勝。1950年以降、現12球団の4600勝以上は阪神(4842勝)、巨人(5454勝)、中日(4954勝)、オリックス(4865勝)、ロッテ(4778勝)、ソフトバンク(5103勝)、西武(5046勝)。

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