広島 坂倉同点弾&会沢V犠飛 今季最多の貯金7 逆転劇で2位・DeNAとゲーム差なし

 9回、左越えに同点ソロを放つ坂倉(撮影・金田祐二)
 9回、勝ち越し犠飛を放ちナインに迎えられる会沢(撮影・金田祐二)
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 「DeNA1-2広島」(15日、横浜スタジアム)

 広島は終盤の見事な逆転劇で2位・DeNAにゲーム差なしに迫った。1点を追う九回1死から坂倉将吾捕手(25)がDeNA守護神・山崎から同点の8号ソロ。さらに1死満塁と攻めて代打・会沢翼捕手(35)の左犠飛で勝ち越した。チームは、7連敗中だった土曜日のビジターゲームの連敗も止めて3連勝。貯金は今季最多の7となった。勢いそのままに、2位浮上を狙う。

 徳俵に足が掛かっても、誰一人あきらめていなかった。一気呵成(かせい)に相手を攻め、土壇場の九回に追い越す。見る者の胸を焦がす逆転勝利。新井監督は「本当に最後まで絶対あきらめないという全員の気持ちが、こういうゲームになったと思いますね」と興奮気味に振り返った。

 0-1の九回1死。敗色濃厚の空気を坂倉が変えた。山崎の2球目を捉えると、打球はギリギリ左翼フェンスを越えた。三塁ベンチを総立ちにさせる、値千金の8号同点ソロ。坂倉は「必死でした。入ると思わなかった」。先発・大瀬良の奮闘に応えた一撃に「チーム的にも、大地さんの投球を見てもそうですし、追い付けて良かった」。女房役が最高の結果を示した。

 山崎からは5月2日の一戦で満塁弾を放っており、これで2本目の本塁打。「結果的にそうなってるだけで。いい投手なので必死に打席に立っています」と意に介さないが、期待を現実に変える勝負強さが頼もしい。

 さらに1死満塁から会沢が代打で登場。「坂倉が劇的なホームランを打ってくれて、ここで打たなきゃ男じゃないと思った」。エスコバーの初球、高め154キロを打ち上げて三走・大盛を本塁に迎え入れた。併殺の怖さもよぎる場面だが、不安は自ら排除した。

 「マイナスな事は頭から消していく。早めに追い込みたいのがバッテリー心理。高めは外野フライになりやすいから」。冷静に配球を読み、狙い通りの一振りでチームに歓喜をもたらした。

 西川が離脱する中、この日は菊池をプロ入り初の4番に据える奇策にも出た。7連敗中だった土曜日のビジターゲームは、今季初勝利。“魔の土曜日”にも終止符を打った。

 指揮官は勝利の立役者・会沢を「ここまでベンチを温めるのは初めての経験だと思う。試合に出ない時も早く(球場に)来て汗を流す姿を見ている。素晴らしい犠飛だった」と称賛した。DeNAにゲーム差なしに迫り、3連勝で貯金は今季最多7。西川がいなくても全員で穴を埋める。束になって相手に立ち向かう。カープの強さが凝縮された1勝だ。

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