カープ野間 幸運のサヨナラ打 交流戦V可能性残し新井監督「いい位置にいますのでガンガン行きたい」
「広島4-3楽天」(14日、マツダスタジアム)
広島・野間峻祥外野手(30)が同点の九回1死二塁から一塁ベースに当たるラッキーな安打でサヨナラ勝ちし、チームの連敗は3でストップ。交流戦は7勝7敗の5割に戻し、首位のDeNA、巨人とは2ゲーム差の4位。新井貴浩監督(46)は「いい位置にいますのでガンガン行きたい」と残り4試合で交流戦の逆転優勝を目指す考えを明らかにした。
ずぶぬれのヒーロー野間ははだしでベンチ裏に現れると開口一番。「バント練習あるんで」と笑わせた。
同点に追いつかれた直後の九回。代打・上本の安打から菊池の犠打で1死二塁。野間は松井裕に対して追い込まれながら粘って6球目だった。135キロの変化球をたたきつけると打球は一ゴロと思われたが、ベースに当たって右翼を転々とする間に二走・上本が生還。19年5月31日・阪神戦以来のサヨナラ打となった。
「ベースに当たってくれてラッキーと思いました。よかったです。チームが勝ったことが一番」
野球の神様はいつも思わせぶりだ。野間にとっては上がったり下がったり、ジェットコースターのようなゲームになった。
同点の五回は無死一塁でヒットエンドラン、うまく流したが遊撃・山崎が横っ飛びの超美技。併殺に打ち取られる。ツイていない。
同じく同点の七回は無死一、二塁からバントのサインに2球連続でファウル。スタンドからもヤジが飛ぶ。冷や汗が出る場面だったが、3球目を左翼線へ二塁打にして勝ち越し打となった。
「失敗して、何とかというところで安打が出たのはよかったけど、しっかり反省して、次は決められるように、準備していきたい」
最後は一ゴロから一転のサヨナラ打。ドキドキ感はジェットコースターなんかでは味わえない野球の醍醐味が詰まったプレーになった。
新井監督は「野球はミスが起こる。自分もたくさんミスをしてきましたし、取り返すチャンスがある。うまくいかなかったときの次が大切。しっかり取り返してくれましたね」と姿勢を評価した。
今季3度目のサヨナラ勝ちで交流戦は7勝7敗の5割。首位を行くDeNA、巨人とは2ゲーム差のまま。指揮官は「当たり前じゃん。チャンスがあるから狙うに決まっている。ガンガン行きたい」と交流戦の逆転優勝に照準を合わせた。
ラッキーボーイの出現がミラクルも実現してしまいそうな勢いを感じさせた。





