カープ栗林 相次ぐ不運まさか3失点「それが実力だし」 勝ちパターン継投実らず5割逆戻り

 「広島2-3ソフトバンク」(4日、マツダスタジアム)

 広島は逆転負けで、勝率5割に逆戻り。1点リードの六回に、栗林良吏投手(26)が5連打を浴びて逆転を許した。2015年以来、2度目となるソフトバンク戦のカード勝ち越しはならず、交流戦2カード連続の負け越し。新井貴浩監督(46)は「(パ・リーグと)差は感じていないから悔しいです」と無念の表情を浮かべた。

 運に見放されたかのように、栗林に次から次に不運が襲った。

 先発アンダーソンは5回無安打の好投も右足がつったために、1点リードの六回から登板となった。

 先頭の中村晃の打球は左飛と思われたが、西川が目測を誤り二塁打にしてしまう。続く牧原大のたたき付けた打球は高く弾んだ。投ゴロに見えたが、太陽と打球が重なり栗林が捕れずにこれも内野安打で一、三塁。試合開始から曇り空だったが、この打席だけ晴れて太陽がのぞいていた。

 そこからは近藤、柳田、柳町の3連打であっという間に同点、勝ち越し、追加点と3点を失う。右内転筋の筋挫傷から復帰2試合目で5敗目。試合後は顔色をなくした。

 「それが実力だし、運がなかったでは終わっちゃうので、そこで粘れず3点取られたという現実を受け止めて、1点、2点で終わらせておけば試合展開も変わったと思う」

 新井監督は「彼にとったら、不運が続いた今日だった。ボール自体は(1軍に)戻ってきてから良くなってきているので、また次に期待したい」と責めることはなかった。

 勝てば2015年以来、2度目となるソフトバンク戦のカード勝ち越し。指揮官も必勝態勢で臨んだ。六回からの栗林投入もそう。八回はターリー、九回は矢崎とビハインドの展開で勝ちパターンの投手を惜しみなくつぎ込む執念を見せた。

 六回には上本、堂林、松山、磯村と代打4人をつぎ込んだが、あと一歩届かなかった。交流戦に入ってオリックス、ソフトバンクとパの上位チームに対して2カード連続の負け越し。だが、「差は感じていないです。感じていないから、悔しいです」と厳しい表情を見せた。

 交流戦は残り4カード。3季連続最下位からの巻き返しはできると信じている。「球際の差だったと思う。ちょっと運がなかったのかなと。手応えはあります。ホントちょっとしたところだと思います」。次は札幌、千葉と敵地での戦いが待つ。パと差のないところを証明してみせる。

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