【広島エース対談】安仁屋氏「新井監督、やりやすい?」 大瀬良「空気感全く変わってます」

 目標は日本一。チームも、そして自身も、2023年、“新章”を迎えた。そして、目指すところを現実のものとする準備は整いつつある。広島・大瀬良大地投手(31)がデイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(78)と対談を行い、これまでを振り返りつつ、今キャンプの現状、シーズンへ向けての思いなど大いに語る中、エースは端々に自信をうかがわせた。

  ◇  ◇

 安仁屋氏(以下安仁屋)「監督も代わって雰囲気も違うと思うけど、中心選手としてどんなキャンプと感じてるかな?」

 大瀬良「(新井)監督さんから率先して選手とコミュニケーションを取ってくださるので、あれこれ僕が目を配らなくても意思疎通が図られていると感じますね。そのお陰で、自分のことに集中しながら、若い子が困った時には手を差し伸べられる状況。不安、心配というものがない状況です」

 安仁屋「新井監督はハートを前面に出していくタイプだから、やりやすいんじゃないかな」

 大瀬良「そうですね。人を引きつける言葉を持っておられるし、それも目を見たら本気だということが伝わってくる。選手からすれば、胸に飛び込んでいくことができる方だと思います」

 安仁屋「そうすると、チームも元気が出て盛り上がるよね」

 大瀬良「若い子が増えてますが、中堅やベテランの選手がまず率先して声を出してますよね。そうすれば若手も元気を出さないわけにはいきませんから。そういうものがちょっとずつ浸透していると感じます」

 安仁屋「それが本物になれば今までとは違った強さも備わってくる」

 大瀬良「空気感は全く変わってます。練習の一つ一つに活気がある、というような」

 安仁屋「その活気をゲームに生かしたい。例えば野手を信頼する上での活気。エラーしたら、指さしてもいいんですよ。先輩だろうと後輩だろうと『もう一コ、そこに打たすよ!』って。『ゲッツー取ろうぜ』って感じでね。大瀬良個人としても、例えば三振を取って派手にガッツポーズとかあっていい」

 大瀬良「そうですね。これまでは感情の起伏を出さないようにしてましたが、それだと殻にこもって見えることもある。少しずつでもやっていけばチームも盛り上がるかな、と思います。(感情を殺さず)あるがままでいられたらいいかな」

 安仁屋「あと、投球内容的にはもっと攻めていいんじゃないかな。素晴らしいシュートを持っているのに、どこかで“人の良さ”が出てるんじゃないかなあ。万が一、当たっても『ゴメン』、『スンマセン』でいいじゃない。インコース1球で相手の出方も変わってくるんだから」

 大瀬良「そうですね。これまで困ったらカットボールで逃げていた部分はあります。なので今、インコースへの真っすぐ、シュートというものを練習していて、今年はもっと使っていこうと思っているところです」

 安仁屋「シーズンに目を向けると、ヤクルトは3連覇がかかる。他にも阪神など強そうなチームもあるけど」

 大瀬良「ヤクルトは力があるからこその連覇だったと思います。若い選手たちが束になってかかってくる印象。でもやられっぱなしは悔しいし面白くない。こっちもより束になって『いざ』という時の団結力を出して行けば、劣っていない部分もありますから戦えると思ってます」

 安仁屋「ヤクルトに関して言えば、ベテラン、中堅、若手が投手、野手ともうまく絡んだ戦いをする。その意味では、今のカープとよく似た部分もあるよね。まずは春先に叩きたい」

 大瀬良「そうですね」

 安仁屋「開幕カードが神宮でのヤクルト戦。ここで連勝できればね。そのためにも開幕投手はぜひとも大瀬良にやってもらいたいんだよ。(球団トップ、5年連続の)黒田に並んで、追い越して…」

 大瀬良「任せていただければ5年連続となりますし、僕しかそのチャンスはないので。そのために、今からいい準備をして、任せてもらえるようにやっていきたいと思っています」

 安仁屋「大瀬良しかいない!そう思ってますよ。頑張って!」

 ◇大瀬良 大地(おおせら・だいち)1991年6月17日生まれ、31歳。長崎県出身。187センチ、92キロ。右投げ右打ち。投手。背番号14。今季推定年俸1億8000万円。長崎日大から九州共立大を経て、13年度ドラフト1位で広島入団。プロ1年目の14年4月2日・ヤクルト戦(マツダ)で初登板初先発。最多勝・最高勝率(いずれも18年)、新人王(14年)。

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