【広島エース対談】大瀬良「『そういうタイプじゃない』と気付いたんです」 安仁屋氏「20勝近くはいく」

 目標は日本一。チームも、そして自身も、2023年、“新章”を迎えた。そして、目指すところを現実のものとする準備は整いつつある。広島・大瀬良大地投手(31)がデイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(78)と対談を行い、これまでを振り返りつつ、今キャンプの現状、シーズンへ向けての思いなど大いに語る中、エースは端々に自信をうかがわせた。

  ◇  ◇

 安仁屋氏(以下安仁屋)「今日はよろしくお願いしますね」

 大瀬良「こちらこそお願いします」

 安仁屋「まず最初に振り返りたいのが、去年のキャンプなんだけど、沖縄で会った時に、僕が『痩せたんじゃない?』って聞いたの、覚えてる?」

 大瀬良「そうでしたね」

 安仁屋「大丈夫かな?って思いがあったんだよね。それが今年は、すごく良く見える。雰囲気もあるし、ブルペンのボールも素晴らしいよね」

 大瀬良「ありがとうございます。去年、その前と思ったようなピッチングができなかったんですけど、実は2020年に肘の手術をして、また30代に入ってくるということもあって、ピッチングスタイルを変えようかと」

 安仁屋「それが、痩せることにつながった?」

 大瀬良「はい。体のことも考えて、体重を落としたんです。ところがそこから去年まで、いいパフォーマンスが出せなくて『自分はそういうタイプじゃない』ということに気付いたんです。それで昨年のシーズン終わりから取り組みを変えて、今、8キロ戻しました」

 安仁屋「8キロ!」

 大瀬良「キャンプもここまで順調に来てますね」

 安仁屋「やっぱり、ある程度体重がないと、ボールに重みが出てこないからね。キレで勝負するピッチャーもいるけど、重さがないと芯に当てられた時、打球がよく飛ぶんだよ」

 大瀬良「安仁屋さんや、他にもいろんな方が心配してくださって、(痩せたと)仰って心配された通りの成績で終わりましたから。長年、野球を見てこられた方々の“目”ってすごいなと感じました。でも、こうして思うようにいかなかったことも、いい経験にしたいです」

 安仁屋「そうよ!一つの勉強だから。今から先もまだまだ長い野球人生がある中で、そうしたことに気付けてよかったよね」

 大瀬良「もちろん成績を残してこそ、その経験が生きたことになると思いますので、今年はしっかりとやっていかないと」

 安仁屋「今年のブルペンを初めて見た、その1度だけで、いい時の大瀬良に戻ったと思えたから、相当に良くなったんじゃないかな。体調もいいでしょう」

 大瀬良「手術した箇所も含めて、問題なくやれてますね」

 安仁屋「そうね。見とれるようなボールを投げてるもん。シーズンでも1試合、1試合と重ねていけば絶対、勝ち星がついてくると思うよ」

 大瀬良「白星は、自分の力だけではどうにもできない部分もありますので、目の前の試合を一つずつ集中して投げるというところですね」

 安仁屋「その方が、楽に投げられるしね。あとはいかに切り替えられるか。僕も19年現役を続けたけど、負けた時に『次、抑えよう』と切り替えられた。これが大きかったんだよね」

 大瀬良「去年もそうですが『ああすれば良かった』、『こうすれば良かった』と結構、長く考えてしまうんです。うまく切り替えていくことができれば…」

 安仁屋「20勝近くはいくでしょう。ただし、勝ち星には運も必要だから、それ以上に、防御率にこだわった方がいいよね。目標は1点台。最低限、2点台の中盤というところに置いていけば、必ず成績は残るよ」

 大瀬良「そうですね。2点台も過去1度(18年、2・62)しかないですから、大きな数字を掲げて、一日一日を大事にしていきたいですね」

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