広島・栗林 球団3年目最高額9500万円 大トリで更改 誓った永川超えセーブ王

 広島・栗林良吏投手(26)が20日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4200万増の年俸9500万円でサインした(金額は推定)。入団3年目では、森下を超える球団最高額。史上最速となる3年目での通算100セーブまであと32の守護神は、38セーブの球団記録更新と最多セーブのタイトル獲得を誓った。また広島は全選手の契約更改を終えた。

 大トリで契約更改を終えた栗林は、チームが5位に沈んだ責任を背負った。「こういう評価をしてもらえたことは、うれしい」と大幅増には笑顔。ただ、成績には満足できず「納得いくシーズンではなかった。開幕当初から自分が足を引っ張ったせいで、結果的に上位に行けなかった」と唇をかんだ。

 自身に付いた2つの黒星がよみがえった。4月2日・中日戦(バンテリン)。1点リードの延長十二回に逆転サヨナラ負けを喫し、プロ入り初めてセーブシチュエーションでの失敗を味わった。CS争いを繰り広げていた9月20日・中日戦(マツダ)では同点の延長十一回に勝ち越しを許し、チームも敗れた。

 会見の席で何度も繰り返したのは「チームに迷惑をかけた」という言葉。「シーズン序盤と最後、大事な試合で自分が負け投手になったから結果的に5位に終わってしまった。あそこで結果を出していれば、もっといい成績をチームとして残せたのかなと思う」。自身の役割がチーム全体を左右することを、身をもって感じた。

 挽回を期す来季は2つの偉業が懸かる。「永川さんの成績を超えて、セーブ王が取れたら」。永川(現広島2軍投手コーチ)が07~09年に記録した球団記録となる3年連続30セーブと、08年に記録した球団最多38セーブを見据えた。「まずは永川さんの3年連続を目標にして、その上で38セーブを超えられたら最高かなと思っています」と青写真を描く。

 NPB最速記録も視界に捉えている。ここまで68セーブで、あと32に迫る通算100セーブをプロ3年目で達成すれば史上初。「あまりそこは気にせずに」と控えめだが、38セーブを挙げられれば偉業も通過点となる。

 栗林は2年目を終えて通算101試合に登板。試合数での最速100セーブ到達は、ギャラード(元中日)の148試合、日本選手では馬原孝浩(元ソフトバンク)の178試合だ。こちらの史上最速も射程圏に捉えている。

 新井監督が就任して新体制で迎える来季も、抑えを担うことが決定。「チームが変わる時、自分がその中心となっていけるように」。新生カープとなっても、若きクローザーが最終回に君臨する。

 ◆通算100セーブ到達スピード これまで4年目で中日・ギャラード(148試合=03年)、ダイエー・ペドラザ(162試合=02年)、巨人・クルーン(168試合=08年)、ヤクルト・林昌勇(173試合=11年)、DeNA・山崎康(189試合=18年)、日本ハム・MICHEAL(194試合=08年)が最速。広島では08年に6年目で永川が到達したのが最速。

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