広島・新井改革!ケガ人情報オープンに 離脱理由に「コンディション不良」使わない

 「広島秋季キャンプ」(19日、日南)

 広島・新井貴浩監督(45)が19日、ファンと選手の立場に立った“新井改革”を打ち出した。緒方、佐々岡政権では故障者情報について詳細が伏せられたが、可能な限り公表していくことを明言。選手を守り、心配するファンに発信する必要性があると語った。ファンサービスも含め、家族の一員である鯉党とともに戦っていく。

 “新井のカーテン”は引かない。新井監督は来季から故障者の情報について可能な限り開示していく考えを示した。「必要最低限なことはアナウンスしていこうと思う。やっぱりファンの人も心配していると思うし、アナウンスすることによって選手を守ることにもつながると思う。シャットアウトはしない」

 理由として挙げたのは選手の立場とファンの心理。「何も言わなかったら、何で?となる。どこか悪いの?相当悪いの?とか、臆測が臆測を呼んで変な方向の話になるかもしれない。そうなると選手も大変。ファンの方のために、選手を守るために、最低限のケガとかそういうアナウンスはしていきたい」と、例外を除いて公表を基本線にしていく。

 これまで緒方、佐々岡政権ではケガの詳細は伏せられてきた。他球団に知られないようにする、戦術的な意味合いもあり「コンディション不良」という言葉が用いられてきた。ファンも故障の程度や完治までの期間を知るのは難しかった。しかし、今キャンプでは11日に離脱した林について「腰痛」と症状を公表。ファン目線にも立ち“新井改革”を進めていく。

 この日は雨のため、野手陣は午後から室内練習場で汗を流した。前日に続き、導線を設けてファンが練習を見られるように配慮し、約50人のファンには指揮官自ら「あす(20日)昼から紅白戦をやりますんで、見に来てくださいね」と呼びかけた。「土曜日で広島から来られている人もいるでしょ。(練習)メニューが分からず、あしたの朝、球場に来て帰ろうか、とかね。紅白戦をやっていたの?となる人がいるかもしれない」と、遠方から訪れているファンへの気遣いを見せた。

 ファンと接する機会はコロナ禍の環境下では制限される。それでも「プロ野球は、応援してくれている人がいて初めて成り立つ。今はサービスの仕方も難しいけど、選手一人一人が自覚して気持ちの中で持っていてもらいたいと思う」と新井監督。支えてくれるファンとともに戦う。

 ◆「コンディション不良」 近年は、選手の故障状態について各球団トレーナーから「コンディション不良」という表現で症状について説明されることが多くなった。

 理由は①病院へ行っていない時点での症状説明のため②炎症、張れ、痛みなど複合的な理由から③他球団への情報戦、などが考えられる。

 サッカー界では以前から使われ、プロ野球界では16年頃から「コンディション不良」との発表が多く見られるように。22年シーズン中はセ・パ12球団で用いられている。

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