「広島秋季キャンプ」（１３日、日南）

　広島・矢崎拓也投手（２７）が１３日、日南市のホテルで契約更改交渉に臨み、７００万円から３倍増の２８００万円でサインした（金額は推定）。

　「入団してから右肩下がりだったので、素直にうれしかった。そういう評価をしてもらって良かった」

　今季はシーズン途中からセットアッパーを務めるなど、自己最多の４７試合に登板。２勝０敗１セーブ、１７ホールド、防御率１・８２の好成績を残した。

　当然、来季も勝ちパターンでの活躍が期待される。ただ「勘弁してほしいですよね（苦笑）。１年間それを守り通して本当に評価されるところだと思う。（３連覇の）優勝に貢献していた勝ちパターンの人たちは６０試合とか投げながら、１年間抑え続けている。まだまだレベルアップが必要なのかなと思います」と冷静に分析した。

　大幅アップの使い道について問われると「自分に投資することが一番リターンが大きいのかなと思う。自分の体だったり、モチベーションが上がるものだったりに投資するのが、一番正しい使い方なのかなと思っています」と話した。

　さらなる飛躍を期待される来季に向けて「（目標は）ないです。あえて作らずに、常に今を頑張ろうかなと思っています」。試合前に採り入れた座禅と同様に、来季も無の境地で挑む。