新井次期監督に託す「優勝、再建、若返り」 オーナーが期待する〝猛練習〟カープの伝統復活

 広島は7日、球団OBである新井貴浩氏(45)=デイリースポーツ評論家=の来季監督就任を正式発表した。松田元オーナー(71)は「フレッシュさが必要だと思った。目指すものは優勝。再建と若返りという2つの命題もある。次を狙えるチームもつくってほしい」と大きな期待を寄せた。就任会見は12日に行われる。

 松田オーナーが4年連続Bクラスのチーム再建を託したのはOBの新井貴浩氏だった。

 「フレッシュさが必要だと思った。ベテランと一緒に戦っていて、気心が知れているのでチームを引っ張ってほしい」

 低迷の要因を探ればいくつもあるが、失われつつある伝統の復活が急務と実感した。カープといえば、猛練習で鍛え上げる強さが最大の特徴だった。新井氏は98年度ドラフト6位で入団。たたき上げでレギュラーを獲得し、2000安打を達成するまでになった。そして2016年からの3連覇の立役者にもなった。

 「努力ではい上がったイメージがある。自分たちがやってきたものを若い子に要求してほしい。“練習ハ不可能ヲ可能ニス”。その言葉を体現した選手の一人。(若手に)2年続けて活躍した人がいないので、いい形で伝えてほしい。技術より心構えの伝え方ができるはず」

 期待するのは伝統の復活だけではない。5年ぶりとなる優勝の奪回。これこそが最大の目標だ。

 「目指すものは優勝。秋山も入ったし、ベテランが力を発揮してもらえれば(優勝を狙える)。再建と若返りという命題もある。次を狙える(次世代を担う)チームもつくってほしい」

 優勝と若手の育成、そして次世代の常勝軍団の構築。大きな命題を課した。コーチなど指導者経験はなく、いきなりの指揮官就任となるが、不安はない。

 「仲間がいるので、ゼロからではない。もちろん監督の仕事はしないといけないが、監督という感じではなく、仲間のリーダーという感覚でやってほしい。他球団も経験しているので、厳しさも出してくれると思う」

 リーダーシップは現役時代に実証済み。3連覇の時期と同様に、良き兄貴分としてチームを引っ張ってほしいと願う。新井氏自身がそうだったように、ユニホームを泥だらけにして必死に白球に向かう。そして勝利の瞬間を最高の笑顔で迎える。そんなカープ再建を託した。

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