広島、悔し4連敗 連続無得点「21」でストップも 4位DeNAとゲーム差なし
「広島5-6中日」(31日、マツダスタジアム)
2度のリードを守り切れず逆転負け。最下位・中日にまさかの3タテを食らい、今季5度目の4連敗となった。初回に足攻で22イニングぶりに得点。六回に菊池涼の同点本塁打、1点を追う七回には菊池涼の同点犠飛と秋山の足で稼いだ内野安打で勝ち越したが、セットアッパー森浦が守り切れず。4位・DeNAとはゲーム差がなくなる結果となった。
その瞬間、鯉ファンの悲鳴が起こった。1点リードの八回の守り。2死二、三塁からビシエドの打球が三遊間を抜けた。2人の走者が本塁を駆け抜け、逆転された。
必死にもぎ取った5得点。それでも勝利には結びつかなかった。
初回は野間が安打で出ると、菊池涼の初球にヒットエンドランで一、三塁。秋山の犠飛で先制点を挙げた。これが23日・ヤクルト戦の六回以来、22イニングぶりとなる得点だった。
先発・野村が守り切れず逆転を許しても諦める空気はなかった。六回には菊池涼の一発で振り出しに戻す。再び勝ち越されても七回には代打・羽月の安打から3連打で満塁とし、菊池涼の犠飛で再び同点。そして秋山は二塁へのゴロで懸命に走り、内野安打で勝ち越し点を奪い取った。
2点を追う九回も2死二、三塁から秋山の遊ゴロ内野安打で1点差まで追い上げた。
今季、開幕から掲げ続ける“つなぎの野球”を体現。打線は執念を見せた。佐々岡監督は「打線は本当、マルティネスから最後まで諦めない姿勢というか、粘りが出たと思います」と評価した。
誤算だったのはリリーフ陣。七回の矢崎は、2死満塁から土田の投前のゴロを本塁へ悪送球で失点。八回は森浦が1死二、三塁から阿部を三振に仕留め、2死になったところで高橋投手コーチがマウンドへ。ビシエドとの勝負を選択したが、逆転打を浴びた。
指揮官は「(投手コーチが)マウンドに行って、バッテリー間で勝負するということだった。打たれたら、勝負させた僕の責任もある」と責めることはなかった。勝ちパターンの2人で喫した4失点は痛すぎた。
前半戦を5割の2位でターン。奇跡の逆転優勝を目指しスタートした後半戦だったが、まさかの3連敗。4位・DeNAにゲーム差無しとなった。
マクブルーム、ターリー、上本、西川らコロナ禍や故障で離脱する中、全員が戻ってくるまでもう少し。耐えるしかない。
◆後半戦3連敗スタート 広島はオールスター後の後半戦を3連敗でスタート。後半戦初日から6連敗した2010年以来。