広島・佐々岡監督 無敗マツダで「やり直し」 上本“休養”で今季初完封で3連敗

 9回、併殺打に倒れてゲームセット。力なく引き揚げるマクブルーム。手前右は完封勝利の柳(撮影・立川洋一郎)
 選手交代を河田コーチ(右)と確認する佐々岡監督
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 「中日1-0広島」(3日・バンテリンドーム)

 中日・柳の前にわずか3安打で今季初の完封負け。まさかのバンテリンドーム3連敗となった。頼みのクリーンアップは2試合連続の無安打では苦しい。広島・佐々岡真司監督(54)は「地元に帰って、もう1回やり直し」と切り替えた。今季3戦無敗の本拠地マツダスタジアムで首位・巨人を迎え撃つ。

 ◇ ◇

 左翼スタンドを赤く染めたカープファンから悲鳴が上がった。

 1点を追う九回1死一、二塁で4番・マクブルーム。絶好のチャンスだったが、1ボールからカットボールを打たされ三ゴロ併殺打。完封負けとなった。

 まさかの3連敗。佐々岡監督も険しい表情で試合を振り返った。

 「(柳攻略は)そう簡単にはと思っていた。きょうも低め低めと失投がない投手なんで、本当に丁寧に低めに投げられてウチも打ちあぐねたのかなという感じがします」

 この試合は開幕からフル出場だったラッキーボーイ上本の疲労を考慮して先発から外し、宇草、磯村を初スタメンに起用したがカンフル剤にはならなかった。

 九回1死二塁のチャンスでは、チームで唯一、フルイニング出場を続けてきた小園に代打・松山の勝負手に出たが、ホームは遠かった。

 この3連戦、初戦から6、4、3安打と打線が抑え込まれた。開幕6連勝を支えた得点力が削られれば勝機を見いだすのは難しくなる。特にクリーンアップは初戦こそ1安打ずつを記録したが、ここ2試合は無安打。1番・西川も九回に17打席ぶりの安打を放ったのが唯一だった。朝山打撃コーチは「塁上をにぎわせられず、劣勢の試合ばかりになった」と責任を感じていた。

 チーム本塁打はリーグ最下位の2本。長打力を補うように、今季はつなぎの野球を徹底し、6試合で42得点を挙げ開幕6連勝へとつないだ。今こそ原点に戻るときだ。

 指揮官は「この3連戦なかなか点は取れなかったですけど、ゲーム的にはしっかり投手はできていますし、地元に帰って、もう1回やり直し」と仕切り直しを誓った。

 幸いにも5日からは本拠地マツダスタジアムに帰る。阪神3連戦ではすべて逆転勝ち。何よりスタンドにはカープファンの熱い応援がある。

 3月29日・阪神戦のお立ち台で上本が叫んだ「やっちゃろうや!」の精神で首位・巨人に立ち向かう。

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