広島・大瀬良 ヒヤリ、アクシデン投 体の張り訴えシート打撃の2セット目を回避

 「広島春季キャンプ」(20日、沖縄)

 広島・大瀬良大地投手(30)が20日、シート打撃に登板したが、打者6人に投げただけで、2セット目を回避。エースの異変に緊張が走った。詳細は明かさなかったが体の張りを訴え、大事を取ってのもの。実戦初登板となる26日の巨人とのオープン戦(沖セル)には予定通り先発し、九里、森下と争う開幕投手をたぐり寄せる。

 午前11時過ぎ。沖縄市は曇り空。あまりの薄暗さに照明が灯るコザしんきんスタジアム。再びマウンドに上がるはずのエースは現れなかった。

 今キャンプ2度目のシート打撃に登板した大瀬良。1セット目は打者6人に対して中村奨に安打を許しただけ。順調な仕上がりを見せていただけに、スタンドは“アクシデントでは”と不穏な空気に包まれた。

 練習後、取材に応じた右腕の表情に陰りはなかった。

 「投げていて、ちょっと気になる部分が出てきたので。1セット終わって、打者の反応も見られたし、2セット目は無理しなくていいんじゃないかとトレーナーさんと話をして、終わった感じです」

 この時点で気温は13・5度。強風も吹いた。寒さも考慮し、無理をしなかったという。

 佐々岡監督も「本当に本人とトレーナーとも『大丈夫』と。そこまで心配することはないということだったので、次の登板に支障はないかなと思います」と説明した。

 次は26日の巨人とのオープン戦で先発が予定されている。その先に4年連続となる開幕投手も見据える。

 「やっぱり開幕投手としてスタートしたい思いは変わらないですし、ここからの結果も大事になってくると思うので、1日1日の調整を大事にして、しっかりと責任を持って準備を進めていきたい」

 指揮官は九里、森下と3人を候補に競わせることを明言。シート打撃、実戦登板も同じような日程で調整させてきた。

 とはいえ、エースとして投手陣を支えてきた実績。3月25日・開幕戦の相手であるDeNAとは昨季6試合で4勝0敗、防御率1・24という好相性を見れば、本命であることは間違いない。

 「十分いい感じで来ている。もう2、3個くらい(状態を)上げていけるかなという感覚がある。しっかり体を整えてやっていければいい」

 巨人戦で快投を披露し、大役を勝ち取るつもりだ。

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