広島・正随 “ポスト誠也”アピール弾 実戦形式の打撃練習で唯一の柵越え

 「広島春季キャンプ」(2日、日南)

 広島・正随優弥外野手(25)が2日、フリー打撃に登板した森浦から右翼ポール際へ運ぶ一発を放ち、“ポスト誠也”をアピールした。投手では2年目の小林樹斗投手(19)がMAX145キロの速球で打者を詰まらせるなど、力のあるところを首脳陣に見せつけた。

 正随が森浦から右翼ポール際に飛び込む一発。自慢の長打力を強烈にアピールした。

 「特に打球がどうとか、飛距離とか気にしていなかった」

 もちろん、満足などしていない。だが、キャンプ2日目にして早くも実戦形式の打撃練習。投手有利の中で唯一、放った柵越えは価値がある。

 プロ4年目。昨季は2軍で11本塁打を放ったが、1軍では通算で2本塁打。鈴木誠がメジャー移籍を目指す中、空いたポジションを狙わない手はない。

 「チームとしては大きな穴が空いたと思いますけど、自分たちにとっては大きなチャンス。こんなチャンス2度とないくらいのレベルだと思う。必死こいてやるしかないかな」

 レギュラー獲得へ打撃フォームを一から見直し取り組んできた。

 「(重心が)後ろに残らない。前足に乗ってくれれば打球もいくと思うし、対応できるボールも増えてくると思う。“前足トップ”という形をテーマにしています」

 午前中はなぜか石原の背番号62のユニホームで練習。「忘れました」と苦笑いしたが、午後の一発でしっかり取り返した。

 佐々岡監督は「彼も1軍に残れるかどうかというところ。必死で食らいついているんじゃないですか」と姿勢を評価。このチャンス絶対に逃すつもりはない。

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