広島・小園 遊撃フルイニング出場目指す ヤクルト・山田から極意吸収だ

 広島の小園海斗内野手(21)が11日、愛媛県松山市内でのヤクルト・山田哲人内野手(29)や川端慎吾内野手(34)らとの合同自主トレを公開した。今季、目指すのは遊撃手として全試合フルイニング出場だ。結果を残し続けることでしか成し遂げられない目標。山田に打撃の極意や長丁場のシーズンでコンディションを維持する方法などを積極的に聞き、自身のレベルアップにつなげていく。

 肩で息をする小園が視線をグラウンドに落とした。午前中最後のメニューとなる捕球と送球練習を終えた直後だ。「キツいです…」。ハードメニューに心の声が漏れる。ヤクルトの山田や川端らとの合同自主トレ。2年連続参加の今年も得られるものは多い。

 「やっぱり打撃のこと。(山田と)右左違いますけどシンゴさんもいらっしゃって、いい打者がそろっている。吸収していきたい」

 山田から“打撃の極意”を学び、今季掲げる全試合フルイニング出場につなげる。昨季は自己最多の113試合に出場し、初の規定打席にも到達した。さらに成長し、目標を達成するために好不調の波を小さくすることがテーマだ。

 昨季は夏場に一時、調子を崩し、15打席連続無安打だったことがあった。「(体の)軸ができていなくて、突っ込んだり開いていた。力強く打つポイントがなかった」

 開幕時に使っていたバットを920グラムから890グラムにするなど工夫を凝らした。山田は通算3度のトリプルスリーを成し遂げている。さまざまな状況に直面したときの引き出しは豊富だ。精神面を含めて調子を落としたときの対処方法を聞くことで、復調のきっかけにする。

 それでも安打が出ないこともあるはず。そのときに四球で出塁できれば攻撃はつながっていく。「ただがむしゃらに、投手に対してという感じだった」。積極的なスイングが結果に結び付いたことがある。その半面、淡泊に終わることもあり、昨季の四球数は13個にとどまった。

 「目つけとか待ち方とか、どうやって見逃しているのですか?とかを聞きたい」。山田の昨季の四球数は76個。19年には110個を数えた。昨季あと一歩で届かなかった打率3割の達成にも粘り強さは欠かせない。

 夏場にコンディションを維持するための食事など、体調管理についても積極的に経験談を聞いていく。22日まで続く合同自主トレ。「今年は最初から最後までフルイニングで出ることが目標」。松山での時間を充実したものにして4年目のシーズンに向かう。

 ◆広島の遊撃手フルイニング出場 過去に3人がのべ5度達成している。1986年の高橋慶彦が最初(130試合)。続いて94年に野村謙二郎(130試合)。16~18年の田中広輔(いずれも143試合)が最後。

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