広島・堂林、生涯広島宣言「すごく愛着ある」 FAせず残留、4年ぶりリーグV目指す

 広島の堂林翔太内野手(30)が5日、マツダスタジアムで今季取得した国内FA権を行使せずに残留することを発表した。チームへの愛着を理由に挙げ、“生涯広島”も宣言。13年目となる来季は定位置をつかみ取り、4年ぶりのリーグ優勝を目指すチームの一翼を担うことを誓った。契約年数や年俸などは今後、球団と話し合う予定。

 力強く言った。「FA宣言せず、広島にお世話になることを決めました。すごく愛着もあります」。マイクの前に立ち、自身の思いを吐露した堂林。来季も背番号「7」のユニホームに袖を通す。

 高卒3年目の2012年に1軍デビューし、144試合に出場。14本塁打を記録し、将来チームを背負う中心選手として周囲の期待を背負ったが、その後は思うように結果が出ない時期が続いた。

 「悪かったときに、いろんな方にやっぱり背中を押してもらった。ここまで頑張ってこられたかな、というのもあります」

 支えてくれた人がいる。カープで結果を残すことが、その人たちへ何よりもの恩返しになると考えた。

 球団とは2度、交渉。その席での言葉にも胸を打たれた。「今年のこんな成績でも必要だということを言ってもらえた。素直にうれしかった」。心は固まった。「揺れるということもなかったですし。広島で一年でも長く、野球人生を送れれば」と“生涯広島”を宣言した。

 今季は70試合で打率・190、5打点で、昨季14本放った本塁打は0本に終わった。

 「いろんな方に期待されたシーズン。その期待にも応えられなかった。力不足、それに尽きる。また来季ポジション争いは厳しくなる。その中で勝ち抜くというのが当たり前」

 来季が13年目。夜空に美しい放物線を描き、勝利を呼び込む一打を放ってみせる。

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