カープ堂林「はい上がってやろう」逆襲の昇格即打 3日にも完全V逸…意地見せろ

 「広島5-9ヤクルト」(2日、マツダスタジアム)

 広島は終盤の反撃も及ばず、ヤクルトに2連敗。早ければ3日にも優勝の可能性が完全に消滅する事態となった。そんな苦境に立たされた中、見せ場を作ったのは堂林翔太内野手(30)。この日1軍に再昇格すると、八回に代打で中前打。一挙4点を奪う攻撃の起点となった男が、復調のきっかけをつかむため、残り試合で快音を響かせる。

 最後の粘りを期待したファンの願いもむなしく、4点を追う九回の攻撃は三者凡退に終わった。早ければ、きょう3日にも今季の優勝の可能性が完全に消滅する。佐々岡監督は「あと一本が出なかった」と10安打を放ちながら敗れたことに唇をかんだ。連敗の中、球場全体が沸いたのは終盤の反撃。突破口を切り開いたのは、堂林だった。

 田中広に代わって1軍に再昇格し、7点を追う八回先頭の場面に代打で登場。高梨の直球を捉えた打球はマウンドで弾み、中前へ抜けた。その後1死一、二塁となり3番・西川が右越えに11号3ラン。さらに一、二塁から菊池涼の中前適時打が飛び出して一気に4点を奪った。1-8のワンサイドゲームが一気に3点差へ。この試合、最大の盛り上がりを見せた攻撃を背番号7が演出してみせた。

 九回先頭の第2打席ではスアレスの前に遊ゴロに倒れ、再出発の一日は2打数1安打。「悪くない内容だったので、また次につながる打席だったかな」と前向きに捉えた。今季2度目の2軍降格となった9月9日から約1カ月。打席で長くボールを見るため「早くタイミングを取ることを意識した」とファームで重点を置いた点を明かした。

 開幕スタメンを勝ち取りながら、前半戦は打率・184、4打点で本塁打はなし。「始動も遅く、慌てて自分のスイングもできずに終わった打席が多かった」と不振の要因を分析した。6月中旬に2軍落ちし、8月20日の再昇格後も十分なアピールはできなかった。

 それでも、1軍の舞台だけを見つめて汗を流してきた。「これもまた勉強ですし『はい上がってやろう』と思って取り組んできた。若い子たちと一緒に練習して、自分の中で得るモノも多かった」。歯を食いしばりながら現状打破に燃えた日々を思い返した。

 この日は2打席とも場内に名前がコールされると、スタンドからは大きな拍手が起こった。「細かく考えず、自分のやるべきことをやっていけたら」と堂林。残り試合、苦しみ続けた背番号7がバットで意地を見せる。

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