広島に目立つバッテリーミス 石原慶幸氏が語る「捕手に求められる予測と準備」
「広島1-8日本ハム」(16日、マツダスタジアム)
広島が交流戦最終戦で大敗を喫した。デイリースポーツ評論家の石原慶幸氏(41)は最近の試合でバッテリー間のミスが出ていることを指摘。捕手に求められる「予測と準備」の重要性を語った。
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最近のカープの戦いを見ていて気になるのがバッテリー間のミスが目立つことだ。この日も六回一死二、三塁のピンチで石原がコルニエルの高めに抜けた球を後逸し、失点につながった。ミットには当てているのだから決して捕れないような球ではなかった。
捕手に求められるのは「予測と準備」。特に走者がいる状況では、どこにどんな球が来てもしっかりと対応できるような心構えと態勢を取っておかなければいけない。あらゆる状況を想定し、アンテナを張り巡らし、危機管理能力を高めておくことが大切だ。
現代の野球は、投手の球速は150キロ超えが当たり前。160キロも出るような時代であり、変化球の曲がりも鋭くなっている。その球を受ける捕手にとって大変な時代であるのは私も経験上、身をもって感じている。
しかし、それでも試合に出ている以上は捕手としての役目を果たさなくてはいけないし、また、それだけのことを期待されているからこそ1軍でマスクをかぶっているのだ。捕手の基本は「ちゃんとボールを取る」こと。それは投手の安心感にもつながる。どんな難しい球でも取ってくれると思えば、投手は不安を感じることなく思い切って腕を振ることができる。
会沢が故障により離脱した。残された捕手陣は、その穴をどうカバーしていくか。一人一人により責任感と自覚が求められる。チームが苦境にあえぐ中、もう一度、原点に立ち返り、捕手としてやるべきことをしっかりと肝に銘じてほしい。