広島・矢崎が四球連発で2軍落ち 「速球へのこだわりを捨てろ」と北別府氏

 「ロッテ8-10広島」(5月28日、ZOZOマリンスタジアム)

 広島・矢崎拓也投手(26)の再挑戦は失敗に終わった。先発したロッテ戦は勝利目前で四球を連発して降板、翌日抹消。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「いつまでも速球にこだわっていてはダメ」と厳しく言い放った。

 矢崎の投球リズムは相変わらず悪い。今年で5年目かな。四球が絡んで失点する印象は、これまでと変わっていないね。

 ロッテ戦は初回、レアードに本塁打されたが、一塁走者は四球で出していた。

 降板した五回は3四球。責任回数の5イニングを目前してマウンドを下りた、その原因が四球連発なのだから、本当にもったいないですよ。

 (矢崎は5月28日のロッテ戦に今季初先発し、大量の援護点をもらいながら4回3分の2を投げたところで降板。3安打だったが、5四球すべてが失点に絡んだ)

 ストライクを打たれるのなら仕方がないけど、四球を出した挙げ句に打たれるのは最も悪いパターン。本人が一番分かっていることだろうが、なかなか直らないね。

 ピッチングには勝負どころというものがある。カウントで言えば、1ボール2ストライクなら際どいところを狙うとか。フルカウントならコントロールを重視しながら、タイミング外すような抜くボールを使うとか。

 矢崎の場合は常に目いっぱいで、ボールがどこへ行くか分からない状態。

 厳しい言い方になるが、いつまでも速い球にこだわった力任せの投球では1軍で通用しない。バッタバッタと三振を取るのが理想だというのは分かるが、相手もプロなのだから簡単にはいかない。

 九里や森下と自分との違いは何なのか。そこに早く気づく必要があるだろうね。

 昔の九里は常に全力投球だった。そこから力を抜くことを覚えて投球が変わった。そして低めへ、膝もとへという意識も強まった。

 「この球でストライクが取れる」「空振りが取れる」という球種を覚え、技術を習得する以外に道はない。日ごろの鍛錬以外にありませんよ。

 ただ、二回から四回までしっかり抑えていたのだから、自身の潜在能力に気づき、それをいかに生かすか。

 (矢崎は新人だった2017年『旧姓加藤時代』に先発としてプロ初登板のヤクルト戦で初勝利。快速球を武器に九回一死まで無安打投球を演じる鮮烈デビューを飾った。しかし、その後は0勝)

 五回は勝ちを意識したのもあるのかな。1軍で2勝目が遠い。なかなか勝てない。そんな焦りが投げ急ぎにつながったのかもしれない。

 バックが大量点を取ってくれていたのに、あと1人というところでの降板。私ならその夜は寝れなかったと思う。

 本人も悔しかったに違いない。秘めた力をどう生かすか。もう一度鍛え直して挑戦してほしい。このままでは本当にもったいない。

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