広島・松山2安打4打点 コロナ禍のチームけん引「一番上なので」
「ロッテ8-10広島」(28日、ZOZOマリンスタジアム)
同点二塁打を三回にかっ飛ばした松山は三塁ベンチに向かって手を叩いた。序盤、相手に傾いた流れを引き戻す、大きな一打。コロナ禍に苦しむチーム状況だからこそ、示した勝負強さが頼もしい。2安打4打点と打線を引っ張り「とにかく点を取らないといけないので。4打点を挙げられて良かった」。試合後は充実感とともに、チームの交流戦初勝利を振り返った。
2018年5月29日・西武戦以来、3年ぶりに3番でスタメン出場したが「普段通りの打撃をするだけ」と、平常心で臨んだ。2点を追う三回1死二、三塁でロッテ先発・鈴木から中堅フェンス直撃の2点適時二塁打。四回は1死満塁で、打ち取られた打球だったが、遊撃への適時内野安打となって追加点をもたらした。
六回は無死三塁で左翼へ犠飛。五回裏に2点差に迫られていただけに、効果的な追加点となった。チームは今季最多タイの16安打で、3試合連続の2桁安打。佐々岡監督は「こういう状況の中、一つになって戦う姿勢が出た」と目尻を下げた。
菊池涼や鈴木誠ら、主力を欠く戦い。ベンチ入りメンバー最年長の松山は「引っ張っていけるように、一番上なので結果で応えていきたい」と意気込んでいた。まさに有言実行の活躍。鯉のアンパンマンが、バットでチームを押し上げていく。