広島・高橋昂よく投げた 中3日で6回1失点好投も援護なし

 「広島0-4巨人」(5日、マツダスタジアム)

 先発した広島・高橋昂也投手(22)は6回4安打1失点と好投するも、打線の援護に恵まれず今季初黒星を喫した。チームは5度目の完封負け。引き分けを挟んで泥沼の6連敗となり、借金は「5」に膨らんだ。次戦は8日・中日戦(バンテリン)。貧打にあえぐ打線が奮起し、チーム一丸となって連敗ストップを目指す。

 復活を遂げた左腕の好投は報われなかった。中3日のマウンドにもかかわらず、高橋昂は6回4安打1失点と好投。だが打線の援護は一切、なかった。18年8月26日の中日戦以来となる黒星。それでも「調子自体はいい方ではなかった。その中で強弱を付けて投げられたと思う」と一定の手応えを口にする。

 「調子がいい選手に長打を打たれてしまった。ピンチを作っても粘っていこうと思ったんですけど」と左腕。四回無死一塁からウィーラーに右中間二塁打を浴び、ピンチを広げた。それでも中島の中犠飛による1失点に抑え、傷口を最小限にとどめた。

 失点した四回以外は危なげない投球を披露し、四球もわずかに一つ。直球とカットボールを軸に巨人打線から6三振を奪った。「変化球も真っすぐもある程度投げられたのは良かった」と自信を深める投球内容だ。

 先発した1日の阪神戦(甲子園)は降雨ノーゲームとなり、2回無失点の投球は幻に。9連戦中という長丁場でチームの苦しい台所事情もあり、中3日で連敗ストップを託された。

 過密スケジュールのマウンドでも「影響はなかった」とキッパリ。横山投手コーチは「中3日は難しかったと思う。初めての経験だったと思うし、そういう中でそれを感じさせない調整をしてくれた。ピンチを招いても攻める姿勢が出ていた。カットボールもいいものが出ていた」とたたえ、「試合中に修正してくれてたし、続けていってほしい」と目を細める。

 チームはこれで引き分けを挟み、泥沼の6連敗。借金は「5」に膨らんだ。こいのぼりの季節に浮上の兆しが見えない中、トミー・ジョン手術を乗り越えた左腕が結果を残し続けているのは、ドラフト1位・栗林(トヨタ自動車)とともに光明と言える。

 「貢献していきたい。変わらずにやっていきたい」と闘志を燃やした22歳の左腕。まだシーズンは序盤。若き力で、5位に沈むチームに新たな勢いを生み出す。

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