カープ大盛、初の開幕1軍へ前進 満塁好機に「思い切って」執念2点打
「オープン戦、阪神9-3広島」(10日、甲子園球場)
握ったバットに執念を込めて振り抜いた。会心の当たりではなくてもいい。喉から手が出るほど結果を渇望する立場だからこそ、Hランプがともったことに意味がある。広島・大盛穂外野手(24)が一時、1点差に迫る2点適時打を放って初の開幕1軍へ前進した。
0-3の四回だ。1死一、三塁から前の打者、林が死球を受けて満塁の場面で巡ってきた第2打席。林がベンチで治療を受け、打席に入るまで時間が空いたが「初球をたたこうと思って、高めに浮いてきたので思い切って打ちました」と集中力を研ぎ澄ませていた。
斎藤の初球、やや内角に入った高め143キロ直球に、やや詰まりながら一、二塁間を抜ける右前への2点適時打。キャンプ中に行われた、2月21日の練習試合でも斎藤からソロを放っていた大盛は「余裕を持って、狙い球を絞って打ちにいける打席を増やしたい。色んな攻め方があるが、打ちにいけている打席がある」と分析した。積極的な姿勢で、目立った働きをしていく。
オープン戦初戦の6日から実績ある西川が1軍に合流し、外野のレギュラー争いはさらに熱を帯びている。「気を抜かないで、取り組んでいけたら」。意気盛んな気持ちを前面に押し出し、開幕1軍の座をつかみにいく。