広島・佐々岡監督 来季巻き返しへ“ノーモア投壊” 投手の総合力上げる

 広島の佐々岡真司監督(53)が12日、マツダスタジアム内の球団事務所で松田元オーナー(69)にシーズン終了の報告を行った。就任1年目の今季は2011年以来、9年ぶりの5位と苦戦。オーナーから投手陣の不振を指摘されたという指揮官は“ノーモア投壊”と来季の巻き返しへ、選手層を厚くして備えることを誓った。

 52勝56敗12分けで、5年ぶりのシーズン負け越しだった。さらに9年ぶりの5位と屈辱の就任1年目を終えた佐々岡監督は、重々しく口を開いた。「こういう成績の中でおわびというか、期待通りにいかなかった」。目標のV奪還を果たせず、謝罪の弁を述べた。

 松田オーナーからの言葉を真摯(しんし)に受け止めた。「なかなか投手陣が開幕から機能せず、後ろのリリーフ陣も機能しなかったと言われました」と指揮官。オーナーからは投手陣再建と勝率5割を最低限の目標にするようにと託された。

 今季は投壊に苦しんだ。チーム打率はリーグ2位の・262も、チーム防御率は同5位の4・06。開幕から勝利の方程式を固定できず、救援陣が接戦で踏ん張り切れなかった。エースの大瀬良や野村を欠くなど故障者が続出。シーズン中盤以降はケムナや塹江が勝ちパターンを担ったが、実質1軍1年目の両投手を連投させた結果、勤続疲労も目立った。

 16年からのリーグ3連覇に貢献した中崎、今村、一岡ら経験豊富な投手が力を発揮できなかったことも影響した。佐々岡監督は「(中崎ら年代が)中堅クラスの再生が必要になってくる。結果を残せないと残れない世界。危機感を持ってやってほしい」と奮起を求めた。

 現状から指揮官は選手層を厚くすることで、チーム力の底上げを図る方針だ。起用の選択肢を増やし、連戦でも戦い抜けるように投手力を総合的に上げることが上位進出への鍵となる。「長丁場になると疲れとか、調子を落とした時に同じ力の中で次(の選手)が出てくるような。それぐらいの層の厚さをつくっていかないと」と課題を口にした。

 悔しいシーズンとなったが、収穫もあった。野手は育成出身の大盛を筆頭に続々とデビューを果たし、今季は計10人の若鯉が1軍初出場を経験。「若い選手は伸びてきている」とさらなる期待を寄せる。

 10、11月の2カ月は19勝11敗4分けと来季につながる戦いもできた。1軍は16日から秋季練習がスタート。就任2年目の来季は投手王国を再構築し、Bクラスからの巻き返しを期す。

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