「広島２－１ヤクルト」（１０日、マツダスタジアム）

　広島が接戦を制し、５カードぶりのカード勝ち越し。先発したドラフト１位・森下の６勝目を挙げる好投で、敗れれば最下位転落危機を逃れた。

　初の中５日で初のヤクルト戦。「とにかく思い切って投げることを意識してマウンドに上がりました。与えられたポジションでしっかり結果を残そうと思いました」と決意のマウンドだった。

　１５０キロ前後の直球を軸に１１０キロ台のカーブ、チェンジアップを有効に使い、ヤクルト打線をほんろう。六回に坂口に本塁打を浴びたのみの７回５安打１失点、７三振を奪う好投だった。

　１－１で迎えた、最後の回となった七回。西浦を１５１キロの直球で空振り三振、エスコバーは１５１キロの直球で空振り三球三振。続く西田に右前打を打たれたが、最後は代打雄平に１１球を投じ、１５０キロの直球で三振に仕留めた。

　「七回はしっかりと３人三振を取ることができたので。そこはよかたと思います」。熱い投球に打線が奮起したのはその裏だった。

　森下の代打で出場した大盛がヤクルト３番手・マクガフから二塁打を放ち出塁。ピレラの一ゴロで三塁に進み、続く菊池涼は１４２キロのスプリットに体勢を崩されながら食らいついく。打球は三塁線を破る適時二塁打。森下に勝利投手の権利が発生した。

　「最高な先輩たちです」と声を弾ませた森下。「チームとしてもこれからいい流れで勝つことができればと思います」と逆襲を誓い、ファンに「次の試合でも結果を残せるように、あしたも勝つと思うので応援宜しくお願いします」と力強く約束した。