広島・遠藤「未熟さ出た」初回悔やむ 粘って7回3失点で先発の責務

 「広島3-5阪神」(30日、マツダスタジアム)

 ズルズルといかなかったところが気持ちの強さの表れでもある。広島・遠藤は118球を投げ、7回4安打3失点の力投を演じた。先発の責任は果たした。

 悔やまれるのは初回の投球。制球に苦しむところを狙われた。先頭の近本に内野安打を許すと1死後、糸井を2球で追い込みながらも四球。一、二塁から続くサンズにフルカウントからの6球目、高めに甘く浮いた143キロ直球を痛打された。先制3ランを被弾し「インコースにボール球でも厳しく突こうと思ったが…。そこが反省点です」。この回だけで39球。ボール先行が目立ち、課題の立ち上がりで失点を許した。

 しかし、「しょうがないというか、試合をつくることだけを考えて投げた」と気持ちを切り替えた。二回から四回まで三者凡退に抑えると徐々に制球も安定。五回には2死二、三塁のピンチを背負ったが、糸井を三飛に。再びリズムに乗った右腕は六、七回も三者凡退に抑えた。「未熟さが出てしまった」と初回だけが悔やまれるが、最後まで攻めの投球を貫き、必死に腕を振ることはできた。

 チームは延長戦の末敗れたが、立ち止まってはいられない。9月1日から始まる13連戦へ「中継ぎの負担を減らせるように責任感を持って、長いイニングを投げられれば」と気を引き締めた21歳。次回こそ勝利へ導く投球をしてみせる。

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