広島・遠藤 試合中断も動じず7回1失点 痛快G封 佐々岡監督「成長している証し」

 7回、丸から見逃し三振を奪い、雄たけびを上げる遠藤(撮影・立川洋一郎)
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 「広島2-1巨人」(23日、マツダスタジアム)

 声を上げながら、マウンドで拳を握った。若武者の勇姿に、本拠地のファンが酔いしれる。広島・遠藤は七回2死一、二塁で丸を見逃し三振に仕留めると、スタンドの大歓声を受けながらベンチに戻った。

 試合開始直後、初回無死一塁で降雨による42分間の中断と水を差された。それでも「向かっていく気持ちを持って腕を振った」と強気の姿勢を貫いた。再開後は1死一、三塁で岡本を二飛。続くウィーラーをフルカウントから高め直球で空振り三振に斬り、無失点で乗り越えた。

 最後のヤマ場は1-1の七回。2死一、二塁でカウント2-2から、外角いっぱいにチェンジアップを投げ込み、丸にバットを出させず見逃し三振。勝敗を左右する場面で最高の一球を投げ込むと、グラブを叩いて喜びを表現した。

 前回登板した16日の阪神戦では6回2失点ながら自責点0。打線の援護が少ない中でも我慢強く、懸命に腕を振る姿が尊い。佐々岡監督は「悪いなりに、ああいう投球ができるようになったのは、成長している証しだと思う」と称えた。

 本人は立ち上がりの悪さを反省したが、粘れた点は大いに評価できる。白熱の接戦で、勝利へとつながる下地を整えた価値ある120球が、次戦への光になる。

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