カープ最下位転落…得点力不足が深刻 自慢の打線が直近5戦で4試合2点以下

 「阪神2-2広島」(16日、京セラドーム大阪)

 2点じゃ勝てん!広島は打線が沈黙し、阪神に引き分けた。負けなかったものの最下位に転落。適時打と相手のバッテリーミスによる2点。直近5戦のうち4試合が2得点以下とここ最近の得点力不足ぶりを露呈。粘投を続ける先発・遠藤淳志投手(21)を援護できなかった。週明けからは本拠地・マツダスタジアムで6連戦。地元のファンに白星を届けるべく、攻撃陣の奮起に期待だ!

 スコアボードに記された数字は「2」。初回、田中広の失策から奪われた2点を、追い付くのがやっとだった。

 六回こそ、1死から鈴木誠が中越えの三塁打を放ち、続く松山がガンケルの初球フォークを中前に運ぶ、理想的な反撃ではあった。松山もこの一打に関しては「うまく対応することができました」と手応えを口にした。

 しかし八回、同点のシーンは先頭・西川の中前打がきっかけとなりはしたが、敵失と暴投で“もらった”2点目だった。

 五回まで、秋山の前にゼロ行進。特に初回、1死満塁の絶好機を迎えながら、しかもこちらも敵失が絡んで一気に打ち崩していきたいところで、松山が左飛、堂林はカウント2-0からど真ん中の直球を見逃すなど、消極的にも見える姿勢で、結局三振に倒れての逸機となった。

 秋山に対し、直球の球速自体は140キロ前後ながら、差し込まれたファウルも目立ち、五回まで4安打で連打もなく苦しんだ。

 ワインドアップとセットポジションを使い分けながら投球を組み立てる秋山。変化球を低めに集められて凡打を重ねた。

 今季はここまで、秋山に2戦2敗。天敵となりつつある。

 チームとしても今月末、来月2週目の週末にも阪神戦が予定されており、今後も秋山と対戦する可能性は高い。

 遠藤が6回2失点の好投。薮田、塹江が1イニングずつ危なげなくつなぎ、九回からの2イニングはフランスアが復調を感じさせる6人斬り。

 投手陣の踏ん張りは、ファンに希望を持たせるものとなった。それだけに、打線の得点力が上がれば、勝てる可能性は見えてくる。

 1日を置いて、DeNA戦から始まる地元6連戦が待つ。まずは最下位を脱出し、上位をうかがう。そのためには得点力アップ。それしかない。

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