ドラ4・韮沢、慶彦になる!俊足&強打で目指す赤ヘルの名ショート

 広島からドラフト4位で指名された韮沢雄也内野手(18)=花咲徳栄=が18日、埼玉県加須市内で入団交渉に臨み、契約金4000万円、年俸500万円で仮契約した。遊撃手として広島OB・高橋慶彦氏(62)に感銘を受けており、目標とするタイトルに首位打者獲得を掲げた韮沢。俊足&強打のショートストップを目指し、プロでもでっかく育っていく。(金額は推定)

 キラリと輝く目には、見据える先が描かれていた。巧みなバットコントロールが持ち味の韮沢はプロでの目標を問われると、「首位打者を将来的には取りたい。高校の時も(監督の)岩井先生からヒットを打てと言われていた。率にこだわってずっとやってきました」と迷うことなく言い切った。

 “予習”も進めており、中学時代の恩師からはかつての赤ヘル戦士のエピソードを伝えられた。中でも印象に残ったのは最多安打や3度の盗塁王を獲得した高橋慶彦氏だ。

 「同じショートですし、偉大な先輩方がたくさんいる。自分も頑張りたい」。俊足&強打で一世を風靡(ふうび)した大先輩。その姿を追い求めるために、遊撃手一本でという思いも強い。

 新潟県魚沼市出身。「新潟にいた時は米ばかり食べてました」と実家の祖父母が作る最高級ブランド米・魚沼産のコシヒカリをほお張り、食事で体を大きくすることを学んだ。埼玉での高校入学当初は味の変化に苦しんだが、“食育”はしっかりと根付いていた。

 「食べなきゃでかくならない。食べることに関しては中学までもしっかりやっていた」。高校では夜に1キロの米をかきこんだ。ウエートトレも増やしたことで、体重は入学時の67キロから80キロまで増量。プロでも1年目は体作りをテーマに置くことから、「(実家のコシヒカリを)広島に持っていきたいですね」と笑みを浮かべる。

 木製バットを手にして臨んだ今年のU18W杯では全8試合に出場し、チーム最多の10安打をマーク。ベストナインにも輝いた。「追い込まれてからしっかり振り切ることや、細かい修正を国際大会の期間で学べた。経験を生かしてやっていきたい」。現在は走り込みやウエートトレでパワーアップを図っている最中だ。

 尾形スカウトは「センスがある。打つのは西川、守備は(田中)広輔のようになってほしい」と期待した。「(ヤクルト1位)奥川、(ロッテ1位)佐々木と対戦したい」と力を込めた韮沢。憧れの背中を目指し、強く、たくましく成長を遂げていく。

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