鈴木誠也がカープがお目覚め 4番の23打席ぶり打で連敗脱出

 3回、安部の適時打で生還し、ナインと笑顔でタッチを交わす鈴木(撮影・中田匡峻)
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 「DeNA1-6広島」(13日、横浜スタジアム)

 広島が快勝し、連敗を5で止めた。4番鈴木誠也外野手(24)は2点リードの四回無死満塁で6試合、23打席ぶりの安打となる走者一掃の二塁打を放った。15打点はリーグトップとなり、再び本塁打との“二冠”に浮上した。3番・野間峻祥外野手(26)も先制打を含む4安打の大暴れ。1週間ぶりの白星をきっかけに、今季初のカード勝ち越しを狙う。

 鯉党が待ちに待った歓喜に浸った。1週間ぶりの白星の味は格別。勝利を決定づけたのは4番鈴木だ。2点リードの四回、無死満塁。1ボール1ストライクから直球にバットを出すと、打球は一塁線を破った。打球がコロコロと転がる間に、一気に三者が生還、DeNAを突き放した。

 「チームが勝てたのが一番です。それだけです。バッティングはたまたまです」

 6日・阪神戦(甲子園)以来6試合、23打席ぶりの安打より、連敗ストップがうれしかった。三回には四球で出塁し、2死一塁から今季初盗塁となる二盗を成功させた。「行けたら行こうと思っていた。1発目でスタートを切れたのは良かったです」。快音から遠ざかっても、献身的な姿勢は忘れなかった。

 一夜で3番に戻った野間も機能した。初回、1番田中広が右前打と二盗を決め、菊池涼は右前打でつないだ。タナキクの機動力を駆使した連動で好機を広げると、野間が執念の適時打だ。「追い込まれていたので、何とかしようと必死に食らいついていきました」。人工芝にたたきつけ、三塁の頭上を越した。

 野間は打ちだしたら止まらない。四回は俊足を生かして、一塁内野安打をゲット、六回も遊撃内野安打、八回は左前へ会心の打球を飛ばした。野間本人は「ラッキーなヒットもあったので」と控えめだが、5打数4安打の大暴れで、中部学院大の後輩である床田のプロ初完投をアシスト。「勝ちにつながったので、良かったです」とホッと息をついた。

 長いトンネルを抜け出し、ようやくカープらしさを取り戻した。連敗中は守備が乱れ、負の連鎖に陥っていたが、この日は内野陣が3併殺を完成。5試合計46失点していた投壊は床田が救った。打線は打順変更など試行錯誤しながら、ベストな布陣を探っていく方針。理想的な試合運びで連敗を止めた緒方監督は「シーズン中にみんながみんな状態がいいというのはない。その中でカバーするのが打線」とナインをたたえた。開幕ダッシュこそつまずいたが、10連休前に鯉の季節が到来しそうだ。

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