鯉ドラ1報徳・小園、目指しますトリプルスリー!高校生ナンバーワン遊撃手ゲット

 4球団から指名されて広島との交渉が決まり、仲間から胴上げされる報徳学園・小園(撮影・吉田敦史)
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 「プロ野球ドラフト会議」(25日、グランドプリンスホテル新高輪)

 広島は1位で小園海斗内野手(3年)=報徳学園=を指名。ソフトバンク、DeNA、オリックスとの今ドラフト最多タイ4球団競合の末、緒方孝市監督(49)が交渉権を引き当てた。高校生ナンバーワン遊撃手の呼び声も高い期待の星は、宝塚リトルの先輩であるヤクルト・山田哲人の名前を挙げ、将来のトリプルスリー達成と開幕1軍を目標に掲げた。

 スッと肩の力が抜けた。野球部の仲間らとテレビ中継を見ながら待機していた校内の講堂。緒方監督が交渉権獲得のくじを引くと、小園は緊張の面持ちから満面の笑顔へと変わり、会見場の横に座る大角監督とがっちり握手を交わした。

 「すごくホッとしました。ずっとドラフト1位という目標でやってきたので、それがかなってうれしく思います」

 大阪桐蔭・根尾に並び今ドラフト最多4球団の競合。将来を見据えた田中、菊池に続く待望の内野手だ。走攻守三拍子そろい、高校生ナンバーワン遊撃手の呼び声も高い。2年連続で高校日本代表に選出され、プロでの野望も大きく持つ。

 「小学校のチーム(宝塚リトル)の先輩の、山田哲人選手のような選手になりたい。ずっと追いかけてきた。トリプルスリーも達成をされている。その達成を超えられる選手になりたい」

 山田哲がドラフトで指名された8年前、小学4年だった小園は宝塚リトルの祝賀会で対面。当時刻んだプロへの強い思いは、常に心に持ち続けてきた。広島でトリプルスリーを達成すれば95年・野村謙二郎、00年・金本知憲以来3人目となる。偉業を3度達成した山田哲を超える思いだ。

 父・考志さんは大学まで走り幅跳びの選手で、母・こず江さんはLリーグ・旭国際バニーズに所属していた元サッカー選手とアスリート一家に育った。両親への感謝の思いも強い。2年の秋季兵庫大会3回戦で敗戦直後、帰りの車内で母と肉体改造に着手すると決意。朝食をしっかり取り、夜も茶わん4杯(約1・2キロ)のご飯と、筋肉がつきやすい鶏のささみ料理などをほお張り続けた。1年間で73キロから83キロに増量し、パワーもアップした。

 「プレーで頑張ってる姿を見せて、恩返しをちょっとずつでもしていきたい」

 CSファイナルS第2戦の菊池の決勝弾に心を奪われたという小園。赤色が好きといい、導かれるように赤ヘル軍団に交渉権が渡った。緒方監督は来春キャンプの1軍スタートの可能性を口にしており、自身は開幕1軍を「目指してやっていきたい」と目を輝かせた。常勝軍団に大きな期待の星が加わった。

 ◆小園 海斗(こぞの・かいと)2000年6月7日生まれ、18歳。兵庫県出身。178センチ、83キロ。右投げ左打ち。内野手。小1から宝塚リトルで野球を始め、中学時代は枚方ボーイズでプレー。報徳学園では1年春の兵庫大会からレギュラー。17年センバツで4強進出に貢献し、2年夏から高校日本代表でプレー。高校通算38本塁打。遠投120メートル、50メートル走5秒8。

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