誠也弾から一挙6点 今季最多貯金12! 5月のマツダ不敗神話じゃ

 「広島6-3中日」(25日、マツダスタジアム)

 広島・鈴木誠也外野手(23)が先制の5号ソロを放ち、今季最多タイとなる1イニング6得点の猛攻を呼び込んだ。若き主砲が一発をマークした試合は5戦5勝。チームの貯金は今季最多の12となった。5月の本拠地は7勝1分けと無類の強さを誇る赤ヘル軍団が首位を独走する。

 満員のスタンドから響き渡る歓声を一身に浴びながら、悠然とダイヤモンドを一周した。鈴木が先制かつ決勝の5号ソロ。打線爆発のきっかけを作った。

 「積極的にいきました。しっかり捉えることができた。先制につながるホームランになって良かったです」

 0-0の二回先頭で柳のスライダーに反応。快音を残した打球は高々と舞い上がり、バックスクリーンへ飛び込んだ。たまっていた鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような一振りだった。

 17日の中日戦で4号決勝ソロを放ってから、17打席無安打が続いていた。「自分のいい形を探しながらやっている。いつも通り」と、この日はスタンスを狭めたフォームで一発をぶち込んだ。常に進化を求める中でともした18打席ぶりの「H」ランプ。七回にも左前打で出塁し、7試合ぶりのマルチ安打とした。

 鈴木の一撃を契機に、赤ヘル打線が猛威を振るった。二回1死一、三塁から、西川、大瀬良、田中、菊池が4連続適時打。適時三塁打をマークした田中は「積極的に打ちにいけました。(二走の)大地(大瀬良)をしっかりかえせて良かったです」と振り返った。今季最多タイの1イニング6得点で主導権を握った。

 チームは柳との前回対戦だった16日に七回まで得点を奪えず、八回途中まで2点のみで敗戦。鈴木も3打席目の内野安打まで2三振を喫していた。緒方監督は「前回は相手に中盤まで完璧にやられていて、その反省を踏まえて。誠也が一振りで仕留めてくれた」と賛辞を贈った。背番号51に一撃が飛び出せば5戦5勝。4番の力は絶大だ。

 マツダスタジアムではこの日から3日間、開場10周年記念セレモニーが行われている中での快勝。5月の本拠地では7勝1分けと無類の強さを誇り、チームの貯金は今季最多の12に膨らんだ。「1試合1試合という気持ちがいい結果につながっている。その気持ちを持って、明日からも戦っていきたい」と指揮官。4番を中心に、さらなる進撃を続けていく。

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