薮田、超集中モード 登板前日取材“拒否”!決意のルーティン変更

 広島の薮田和樹投手(25)が10日の阪神戦(甲子園)に先発する。9日はマツダスタジアムでの投手指名練習に参加した。今回の登板へ向け、報道対応のルーティンを変更。より集中した環境をつくり、最終調整を行った。甲子園での登板は、9点リードから逆転負けを喫した昨年5月6日以来。チームの連敗も止めて、今季2勝目をつかみ取る。

 練習を終えた薮田はキリリと表情を引き締め、ロッカーへ歩を進めた。通例なら登板前日に行っていた囲み取材だが、この日はなし。報道対応のルーティンを変えた。今季2戦目となる10日の阪神戦へ、強い決意があった。

 「流れを変えたいと思って」

 8日の練習後、変更に至った経緯を説明した。周囲の音をシャットアウトし、より高い集中力を持続させるのが狙いだという。言い換えれば、次回登板がこれまで以上に重要な試合だと認識していることになる。

 前回3日のヤクルト戦(神宮)は5回を4安打3失点(自責点2)で今季初白星を手にした。要所を締める粘りの投球が光った一方、与四死球は7。オープン戦から課題としていた制球難を克服できず、走者を背負う場面が目立った。

 「(野手、中継ぎに)勝たせてもらった最初の試合だった。これが続けば、去年と何も変わっていない」。試合を作り、できるだけ長いイニングを投げることを今季の目標に掲げる。6連戦の初戦を託されている立場だけに、同じ轍(てつ)を踏む訳にはいかない。

 登板前最後のブルペン入りとなった8日は約60球を投げた。「良い球を投げることができた」。ヤクルト戦で思うようにストライクが取れなかった変化球に復調の手応えを感じた。不安定な投球が続く要因となっていたフォームも微調整し、状態は上向きだ。

 甲子園での登板は、昨年5月6日以来となる。9点リードを守れず、歴史的な逆転負けを喫した悪夢の一戦だ。当時は中継ぎで六回途中から登板し、回をまたいだ七回に3失点(自責点0)で敗戦投手になった。過去を引きずることはないが、あの日の悔しさを晴らしたい思いはある。

 「長い回を投げ抜く意識を持ちながら、でも高望みせずに1回1回をしっかりと投げていきたい」。チームは本拠地でDeNAに連敗して、敵地に乗り込む。悪い流れを断ち切ると同時に、自身も上昇カーブを描く快投を演じる意気込みだ。

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