誠也開幕4番!骨折から219日ぶり公式戦初の大役「やってきたこと出す」

 プロ野球は30日、セ・パ両リーグが同時に開幕する。球団史上初のリーグ3連覇と34年ぶりの日本一を目指す広島は29日、マツダスタジアムで前日練習を行った。右くるぶし骨折からの復活を目指す鈴木誠也外野手(23)が、自身初となる開幕4番に座ることが濃厚。好機での勝負強さを発揮して、チームの4年ぶりとなる白星発進を手繰り寄せる。

 開幕戦を翌日に控えても、鈴木は泰然自若の構えだった。ロッカールームへ続く階段を上がると、足を止めて今の心境を口にした。右くるぶしの骨折を乗り越え、初めて任されることが濃厚の開幕4番。高揚感はない。

 「開幕戦だからといって特に意識をすることはありません。今までやってきたことを出すだけ。4番?特にこだわりはないです。普通に(試合に)入っていけたらいい」。気負うことなく平常心を貫ける強さが頼もしかった。

 オープン戦は14試合で32打数11安打、打率・344、3本塁打、6打点を残した。復帰へのテーマとしていた守備と走塁での動きも順調にステップアップした。足に負担がかかるといわれる人工芝でプレーし、オープン戦最後となった25日のソフトバンク戦では八回の打席まで出場した。準備は整った。

 緒方監督は春季キャンプから患部の回復具合などを踏まえ、どの打順で起用するかを思案してきた。鈴木について問われた指揮官は「万全だと判断している」と断言。「4番・右翼」での出場を示唆した瞬間だった。

 昨季、開幕4番は新井が担った。背番号「25」は今年、左ふくらはぎを痛めて2軍スタートとなっている。

 「新井さんのようなこと(リーダー役)はできない。上位、下位(打線)がつくってくれたチャンスで走者をかえしたい」

 中日の先発は小笠原で昨季対戦成績は8打数2安打1打点。「状態がいいから開幕投手だと思う。しっかりと向かって行きたい」と力を込めた。

 昨年8月23日のDeNA戦で右くるぶしを負傷して以来、219日ぶりの1軍公式戦。「痛みは苦しかった」と苦笑いで振り返る。それでも初めての大けがをマイナス要素ではなく成長するためのきっかけと捉え、日々を過ごしてきた。

 まずは「ケガをしないように、それが一番ですね」。そして「まだ100%ではない。でもこの状態でどれだけできるのか楽しみ。それが今後の成長につながる」と、さらなる向上心を抱いて臨むシーズン。鈴木が4番で帰って来る。

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