野村、勝負の“3年目”エース道をゆく!【インタビュー】

 広島・野村祐輔投手(28)が5日、春季キャンプの第1クールを終え、デイリースポーツのインタビューに応じた。今キャンプは投手陣で日本選手最年長の立場。若手の手本となる責任感、3年連続で成績を残しエース道を歩む覚悟、リーグ3連覇への決意などを赤裸々に語った。

   ◇  ◇

 -キャンプ第1クールを終えて、ここまでの仕上がりは。

 「ケガなく、体も今のところ順調です」

 -若い頃と調整は変わった。

 「そうですね。今は任されているという感じです」

 -今キャンプは投手陣で日本選手最年長。

 「去年の秋のキャンプからそうだったんですけど、一番若い子とは10歳近く違いますからね。僕が入団したころ、10歳上の先輩は石原さん。1年目の時にいきなり石原さんに話しかけるというのは…(苦笑)。僕がその立場だったらまず話しかけられないから、僕から話しかけなきゃというのはあります」

 -話はできたか。

 「まだあまりできていないです。全員が(2次キャンプ地の)沖縄に行けるかどうかも分からないので、日南にいる間が話をするチャンスですね」

 -若手をどう見ているか。

 「まだ遠慮がちなのかなと見ていて思います。いいピッチャー、能力あるピッチャーはいると思う。『自分がやってやる』というのが見えた方が、すぐには出せないと思うけど、そういうのがあってもいいんじゃないかなと思います」

 -1年目のキャンプはどう過ごしたか。

 「最初は強制的にブルペンに入ったこともあったし、好きなタイミングで入ったこともありました。1年目はある程度、大目に見てもらっていましたね」

エースに負けん

 -昨年は相手に研究もされた。

 「それももちろんありましたし、投げるところが変わった。一昨年はカードの2、3番目だった。カード頭で投げる難しさはありました」

 -エース級との投げ合いも増えた。

 「それを意識しないことはないし、エース級がきても勝たないといけない。先に点を与えるわけにはいかないですし、初戦はやっぱり大事だと思います」

 -以前、エースの条件として“3年成績を残し続けること”と挙げていた。

 「最低3年は続けないといけない。それでやっと(エースと)言えるんじゃないかと。成績はもちろんですけど、成績を出したからといってエースというわけではないと思う。いいときも悪いときも必ずあるので」

見えてきたもの

 -エースの考え方とは。

 「一番はチームを思っている。自分が良ければいいという考えでは決してない。そういう考えをされていると思う。(若い頃は)自分がまずやってポジションをつかまないといけない。さすがにチームのことは考えられない。ある程度、年齢やキャリアを積んで、やっと周りが見えてくるんじゃないかと思います」

 -一昨年と昨年で、考え方が変わった。

 「一昨年はその前の2年が悪かったから何とか自分がポジションや立場をもう一度、作っていかないといけなかった。そこに本当に一生懸命だった。(昨年は)チームのために、チームがうまくいくように考えられるようになりました。去年の1年間がすごく大きかった。数字を見たら(9勝で)2桁は勝てなかったけど、大きな1年だったと思う。いい経験をさせてもらった1年でした」

 -昨年は球種の割合の中で、ツーシームが一番多かった。

 「意外じゃないですね。ストレート系が多い、カットも多い。ストレートと大してスピードが変わらないので、そういうボールが主体になってくる」

 -今キャンプで磨く球種は。

 「ストレート。毎年ストレートです。ストレートが良くなったら他のボールも良くなるんです。基本はストレートとカーブ。いいフォームの状態にして、他の変化球にという感じです。カーブ以外はみんな投げ方が一緒。仲間なんです。カットもスライダーもツーシームもチェンジアップも一緒。カーブだけ別物だから難しい。カーブもストレートに近い投げ方にできるようにしたい」

 -変化球の精度については。

 「全然、納得していない。質ですね。(昨年は)ストレートが良くなかった。いいときと悪いときの差があったので」

 -昨年、ストレートの割合は2番目に少なかったが、来年は増えそうか。

 「ストレートが少ないのはイメージできていました。でも配球がある。ストレートがいいからストレートを使うわけではないですね」

 -新しい変化球は。

 「いろいろやっています。持っている球種の中でも種類を増やしたりとか。変化球は別の変化もさせられるので。小さいスライダーとか大きいスライダーとか、速いカーブ、遅いカーブとか」

 -リーグ3連覇のために必要なことは。

 「もう一度、一致団結すること。みんなで同じ方向を向いて戦っていかないといけない。1番上なので去年と変わらずしっかりやれたらいいと思う」

 -昨年は打線の援護に助けられたので、来季は野手に返したいと話していた。

 「どのピッチャーも野手に助けられたと思っている。そこを何とかして、と思っていると思います」

 -他球団は補強している。

 「どの球団も優勝を狙っているのはもちろんのことなので、それに負けないように、しっかりはね返せるように頑張っていきたいです」

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