中田最速調整 今年3度目ブルペン41球「チャンスものにする」
広島の中田廉投手(27)が14日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで自主トレを公開した。ドジャース・前田健太投手(29)と合同で、弟子入りは7年連続7度目だ。この日は今年3度目となるブルペンでの投球練習を行った。ハイペースでの調整はプロ10年目で最速。今季にかける思いは強く、春季キャンプ初日から全開投球を誓った。広島からは飯田、戸田、辻も参加した。
「ラスト1球!」。中田の声が室内にこだました。41球目。眉間にしわを寄せ天を仰いだものの、ここまでの順調な仕上がりに終始、表情は明るい。今年3度目のブルペン入り。自己最速で進める調整に「今年もチャンスをものにしたいから」と汗をぬぐった。
今オフのテーマは直球を磨くこと。理想は毎試合、フルパワーでなくとも150キロをコンスタントに計測できる投げ方だという。
「全部100%で投げていたら故障にもつながる。6~7割の力でも球速が出せれば」
昨季は53試合に登板。“省エネ投球”でシーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮するのが狙いだ。
この日のブルペンは60%のできだったという。それでも「フォームの軸はできてきた。強い真っすぐを投げられる手応えはある」と言い切った。今後、投球練習を増やし下半身の使い方やリリースのタイミングなどを修正していけば、理想の投球は実現できる。
前田とは食事を共にしながら野球談義に花を咲かせている。昨年のワールドシリーズで中継ぎ登板した経験談も、今季に生かしていく構えだ。「競争に勝って、もう一度優勝の輪に加わりたい」。最高の状態で2月1日の春季キャンプを迎える。