大瀬良、黒田氏が後押し レジェンドの金言にモデルチェンジへの迷い消えた

 広島の大瀬良大地投手(26)が26日、長崎県雲仙市で行われた「第8回プロ野球長崎県人会 スマイル少年野球教室」に参加後、OBの黒田博樹氏(42)の金言を力に変えて来季に臨むことを明かした。今オフはシュートの習得をテーマに掲げるなどモデルチェンジを図る。かつてのエースの助言を受け、進むべき道をさらに明確にした右腕が5年目の変化を目指す。

 強く背中を押されたという。大瀬良は金言を授かった時間を回顧しながら、前を見据えた。自らの経験に基づいた黒田氏の言葉。重みのあるそれに迷いは消え、信じて突き進むことをあらためて決意した。

 「『新しいことにトライするのは良いこと。俺もスタイルをそのとき、そのときに変えてきた。シュート、フォークを覚えてピッチングの幅が広がり勝負できるようになった』と言ってもらいました。これまで僕は変わる勇気がなかった。励みになりました」

 12月に入って広島市内で食事を共にした。新人だった14年以来となる2桁10勝をマークした今季を振り返りながら、今後の投球像について話が広がった。今オフはモデルチェンジを見据えトレーニングする。直球を軸とした投球は変えないものの、シュートの習得に取り組むなど、剛球に頼るスタイルからの変化を目指している。

 黒田氏は現役時代、常に新しいことに挑戦し、変化を恐れなかった。日本ではフォークを覚えて飛躍し、メジャーではツーシームを習得。日本とは違い、動く球でバットの芯を外し、打たせて取る投球で勝利を積み重ねた。「『大地は俺に似ている』とも言われました」。レジェンドが歩んだ道のりを、参考にしないわけにはいかない。

 打者の攻め方も改める。7回7安打1失点だった9月28日のヤクルト戦は「すべてストライクゾーンで勝負した」と振り返る。それまでのボール球で空振りさせたり打ち取ったりしていたスタイルから一変。遊び球はほとんどなかったという。ゴロを打たせる投球に徹し「体勢を崩したりとか、打ち損じてくれる気持ち良さを感じた」。新スタイルを確固たるものにするために必要なのが、シュートの完全習得だ。

 「4年間、(真っすぐを)追い求めてきたけど、このままの自分だと厳しい。若い選手が力をつけ、追い抜かれる危機感がある」。薮田、岡田、中村祐らが台頭した今季。結果を残した者だけが生き残る世界。黒田氏の言葉を励みに、もっと勝てる投手になる。

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