九里、メンタルトレで10勝へ 来季は先発一本勝負

 広島の九里亜蓮投手(26)が15日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、1600万増の3800万円でサインした。今季は先発、中継ぎとフル回転して9勝(5敗)を挙げたものの、来季は先発一本勝負を明言。長いイニングを安定して投げ抜くため、メンタルトレーニングに取り組む考えを示した。(金額は推定)

 今季の与四死球はチームで3番目に多い48だった。九里は「失点につながると思って、考え過ぎた部分があった」と自己分析する。長い回を投げ抜くためには、一つでも減らして失点を防ぐことが重要だ。どんな状況下でも平常心を保ち続けるための準備をする。

 12月末から都内でメンタルトレーニングを行う。講師は在京テレビ局勤務時代にスポーツの取材経験があり、現在はメンタルトレーナーとしても活動する義田貴士氏だ。イベントで知り合ったのが発端となり、本格的に取り組むことを決めた。

 シーズン中から「メンタルの本を読みながら、何かプラスにならないかと考えていた」という。昨オフには一岡がメンタルコーチと契約。精神面での成長が今季キャリアハイの59試合に登板し、6勝2敗1セーブ、防御率1・85という好成績につながったこともあった。

 今季は開幕ローテをつかんだものの、シーズン途中からは中継ぎに回った。どんな場所でも苦にせず投げられるのが強みだが、先発への思いは強い。来季は先発一本で勝負する覚悟だ。

 「9勝したけど、4勝は中継ぎでのもの。野手が打ってくださったおかげです。来年は先発で10勝できれば。そこを目指してやっていく」。技と体に加え心を鍛えて、来季の開幕ローテ争いに参戦する。

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