丸“MVP打法”極める 290球フルスイング! さらなる高みへ

 広島・丸佳浩外野手(28)が15日、“MVP打法”の進化に意欲を示した。今季は打率・308、23本塁打、92打点をマーク。シーズンMVP最有力候補と言われるが丸はさらなる高みを目指している。17日から始まる湯布院でのリハビリキャンプにも不参加。迎打撃コーチに「つかんだ」と明かした打撃を、宮崎・日南で極めていく。

 日南の西日に照らされ、丸がバットを振りまくった。緒方監督がトス役を買って出た夕方のロングティー。いつもの「シャー!」の声は「オリャー!」に変わっていた。

 約30分間、290球をフルスイング。ラスト1球を中前へ打ち返すと、スタンドの観客から拍手が起こった。さすがの丸も両ひざに手をついて「しんどかった」と苦笑い。「若い選手はもっと振っているので。普通にキャンプって感じです」と充実感を漂わせた。

 第2クール最終日、菊池、田中ら主力選手は昼過ぎに秋季キャンプを打ち上げ、帰広の途に就いた。17日からは湯布院でのリハビリキャンプがスタート。新井、石原らベテランも合流する球団の恒例行事だが、丸は不参加を決めた。第3クールも若手に交じって、日南で汗にまみれる。

 打撃を極める秋だ。プロ10年目の今季は143試合に出場し、打率・308、23本塁打、92打点を記録。最多安打のタイトルを獲得し、17年シーズンMVPの最有力候補と言われるが、「満足はしていない。より上を目指しているので。少しでも良くなればいいと思ってやっています」と事もなげに言う。

 昨秋のキャンプでは打撃フォームの改造を試みた。今年は「変えるというより高めていく」。手応えがある。練習中、迎コーチに「つかんだ」とつぶやいた。同コーチはその極意を「右肩は開いて右足はホームに入っていくイメージ」と解説。続けて「今年は左投手の内角球に手を出さなかった。最多安打だけじゃなく、打率も求める中、苦しいコースも振りにいかないと、と思ったんじゃないか」と丸の考えを推測した。

 今年の対左投手、コース別成績を見ると、内角高めの打数は7、内角低めも同8しかなかった。他のコースに比べて、振りにいくケースは少なかった。

 丸はフリー打撃でも逆方向へ強いライナーを連発。「基本はセンター中心。そこはぶれずにやっていきたい」。交流戦は打率・411で球団史上初の首位打者を獲得し、6月の月間MVPにも輝いた。このときの“MVP打法”が基本となる。「確率を上げること」をテーマに掲げる秋。究極の打撃を目指し、バットを振り続ける。

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