広島が連覇達成!黒田チルドレンがレジェンドの“願い”一つかなえる

リーグ連覇を決め、歓喜の広島・中崎翔太(右から3人目)ら広島ナイン=甲子園(撮影・高部洋祐)
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 「阪神2-3広島」(18日、甲子園球場)

 広島が2年連続8度目のリーグ制覇を果たした。

 黒田チルドレンが、レジェンドの一つの願いをかなえた。昨年、25年ぶりの優勝に貢献し、日本シリーズ前に現役引退を表明した黒田博樹投手は、日本シリーズで2勝4敗で敗れたため、第7戦で先発予定だったが、マウンドに上がることなく、ユニホームを脱いだ。

 第6戦が終了後、ベンチ裏で大勢の報道陣に囲まれた黒田が最後に「来年、ぜひセ・リーグを連覇して、日本一になれなかったので、日本一になってほしい。今のチームは本当にいいチームだと思うので、来年は陰ながら応援したい」と後輩に夢を託した。

 精神的支柱であり、戦力的にも10勝を挙げた右腕の引退は、25年ぶりの優勝に沸くチームの中、連覇に向け大きな不安材料だった。しかし、レジェンドの背中を見てきた若鯉たちが躍動した。

 マウンドへ万全の準備をして上がる黒田の姿を見てきた薮田がチーム最多の14勝。昨年4勝に終わった岡田は開幕からローテーションを守り12勝を挙げ大きく飛躍した。大瀬良も開幕から7連勝の活躍。昨年最多勝を挙げた野村は、勝ち星こそ昨年に及ばないが、先発の柱として週頭の火曜日に登板を続けた。救援陣も同じだ。中継ぎ陣は、救援失敗や過酷な場面でも勇気をもってマウンドに上がり続けた。

 攻撃陣も黒田の影響を受けた。シーズン終盤にケガをして戦列を離れた鈴木は、シーズン中に4番を任され好成績を残した。昨年、ガムをかんでグラウンドに出ていた若武者は黒田に「かっこいいと思うか」と問いかけられたことがあった。プレーだけではない。日米通算203勝を挙げたレジェンドの野球に対する姿勢、言葉は重い。

 黒田の願いの一つである連覇を達成した。もう一つの頂、黒田をもってしても達成できなかった日本一。CSを突破し、1984年以来33年ぶりの快挙に挑む。

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