鈴木誠也2戦連発!4番でノリノリ 惜敗も最大7点差猛追…カープ粘っコイ

 「DeNA10-9広島」(30日、横浜スタジアム)

 広島が最大7点ビハインドからの猛追も、あと一歩届かず惜敗した。反撃の起点となったのは4番・鈴木誠也外野手(22)だ。九回に今季初となる2戦連発の5号2ランを左中間へ放つなど、3安打3打点の活躍。チームは4月球団最多の17勝こそ逃したが、貯金6の首位。この勢いのまま鯉の季節も突っ走る。

 心地よい快音とともに敵地の左翼席から大歓声が沸き起こった。鈴木の2戦連発となる執念の5号2ラン。笑顔なく、淡々とダイヤモンドを一周する姿が頼もしい。最後まで諦めないチームの気持ちを4番がバットで示した。

 「負けていましたし、諦めずにやっていこうと言っていた。とにかくつないでと思って打席に入った」

 4点を追う九回無死一塁。1ボールからの2球目、5番手・パットンが投じた内角への直球を見逃さなかった。鋭く振り抜かれた打球は一直線で鯉党が待つ左翼スタンド中段に着弾。一気に2点差まで詰め寄った。

 4番の一発を号砲に打線が奮起。1死から連打と死球などで2死満塁の好機をつくった。続く田中が押し出し四球を選び、ついに1点差。だが、反撃はここまで。最後は代打・堂林が空振り三振に倒れて試合終了。緒方監督は「すごい執念を見せてくれた」と敗戦の中でもナインの粘り強さを称賛した。

 ようやく本来の力を発揮し始めた鈴木。前日29日の同戦では、4番で初アーチを放つなど、2本塁打をマークした。この日も5点を追う五回2死三塁で左前適時打。七回にも左前にはじき返した。

 今季3度目となる猛打賞で打率は・318まで上昇。「(打撃は)いい方向に向かっているのではないかと思います。毎回必死で、とにかく塁に出ようという意識」と打席での心境を口にする。

 今季開幕前に最年少の日本代表としてWBCに出場。帰国後は、体調を整えるため田中や菊池よりも一足早く広島に戻った。「行った時よりも帰ってきた時の方が、時差ボケがきつく、体がだるかった。とにかく日に当たるようにしました」。日本の気候、食事に再び体を慣れさせ、真価の問われる5年目のシーズンに向けての準備を整えた。

 チームは4月を16勝9敗。1分けを挟む10連勝もあり、8日から首位を走り続ける。チーム一丸となり、2日から地元での中日戦3連戦に臨む。勢いに乗る22歳の若武者が緒方鯉をバットで勝利に導く。

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