九里攻めた!逆転呼んだ2戦2勝 山田&バレに臆せず内角攻め
「広島6-2ヤクルト」(9日、マツダスタジアム)
集中力を研ぎ澄ました1球だ。2点を失い1-2と逆転された七回2死二塁。広島・九里亜蓮投手(25)は低めのチェンジアップで鵜久森を空振り三振に斬る。「しっかりと腕が振れた」。傷口を最小限に食い止め、2勝目を呼びこんだ。
2死から得点圏に走者を背負い代打・大松に2点適時二塁打を浴びた。3点目を失えば流れを手放してしまう場面。「集中力を切らすような投球をしたら代えようと思っていたけど、投げきってくれた」と緒方監督。攻めの姿勢を貫き、その裏、打線が一挙5点を奪った。
2失点したが山田、バレンティンは無安打に抑えた。六回1死一塁では、山田を内角へのシュートで遊ゴロ併殺打。4日の阪神-ヤクルト戦で畠山への死球を巡って乱闘騒ぎが起きたのは知っていたが、「内角へ投げないと的を絞られる」。恐れる気持ちはみじんもなかった。
昨季限りで現役引退した広瀬氏と昨年1月に米国で自主トレを行って以降、食事は野菜が中心になった。昨年4月に結婚し、妻にもメニューを渡した。体重は安定し、体調管理がしやすくなったことも好調の要因だ。
「結果だけ見れば7回2失点。でも無駄な四球があった。勝ちは野手のみなさんに感謝です」。今季2戦2勝にも反省を忘れない。1年間、ローテを守り抜くという目標へ、戦いは始まったばかりだ。